韓国語

韓国語の先生になるには~どんな勉強や資格が必要?(2ページ目)

韓国語の先生になるにはどのような養成課程があるのか、韓国語の先生に必要な能力とは何か、についてお話いたします。

幡野 泉

執筆者:幡野 泉

韓国語ガイド

韓国政府公認『韓国語教員資格証(한국어교원자격증)』と『韓国語教員養成課程』について

 
韓国語の勉強をする女性

韓国語の先生になるためには、どんな過程が必要?




■韓国語教員資格証とは
『韓国語教員資格証』とは韓国の文化体育観光部発行、韓国国立国語院主管の韓国政府公認の資格です。韓国では『한국어교원자격증』と呼ばれています。これは、韓国語の先生として一定の知識や水準を満たしているという指標になる資格です。当資格の制定は2005年ですが、制定当初に比べると随分認知度も高まり、周囲にも「韓国語教員資格証を取得した、取得を目指している」という講師が増えてきました。
3級から1級までがあり、誰でも受験できる。‘外国語としての韓国語教育’の非専攻者は、まず3級の教員資格を目指すことになる。非専攻者が所定の120時間の韓国語教員養成課程を履修すると受験資格を得られ、年1度の‘韓国語教育能力検定試験’に合格すれば3級が取得できる。3級を取得後、所定の韓国語教育経歴(3~5年)を満たせば、2級を受験する資格が得られる

出典:『韓国語学習ジャーナル hana Vol.03』
 
とあるように、3~1級を取得していく過程は、『外国語としての韓国語教育』専攻者、つまり大学や大学院で学位を取得した方か、非専攻者かによって条件が異なります。詳しくは『자격 등급 및 취득 방법(資格等級及び取得方法)』を参考になさってください。なおこのサイトは韓国語表記です。

■韓国語教員養成課程とは
『120時間の韓国語教員(又は教師)養成課程』という部分を少し解説いたしましょう。大学や大学院で韓国語教育を専攻しなくても、韓国語教育について学ぶことができ、韓国には以下のように、語学堂等の管轄でこれらの講座を実施している機関が少なくありません。なお、すべて韓国語のサイトです。

・ソウル大学校 韓国語教師養成課程(通学オンライン

・延世大学校 韓国語教員養成課程(通学オンライン

・高麗大学校 韓国語教師養成課程(通学

・梨花女子大学校 韓国語教員養成課程(通学

・韓国外国語大学校 韓国語教師養成課程(通学


この養成課程は、120時間が目安になっています。その内容は韓国語学や言語学、韓国語教育論、そして文学や社会、伝統文化を学ぶ韓国文化の講義と、実習等で構成されます。形態は月~金、半日又は全日通う一か月余りの集中講座から、少し長い期間に平日の夜のみ通う講座、そしてオンライン講座など様々です。

私は韓国語学校の経営を始めた2004年に、延世大学校語学堂の夏季集中教員養成課程に約一ヶ月通いましたが、100名程度の受講生はほぼ韓国人で、非常に有意義な時間でした。過程の最後の方で実施された語学堂の授業見学と、実際に生徒に韓国語を教える実習経験は大変役に立ちました。

現在、語学学校を経営する中で、韓国語講師を志望する方の面接を行うことが良くありますが、この養成課程を修了した方とそうでない方は、かなりの違いが見られます。韓国語教育に携わろうとされる方は、ぜひ受講しておくことをお勧めします。
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