マンション購入術/マンション情報収集術

空き家率の上昇で、マンション立地の選び方が変わる?!(3ページ目)

2013年の日本の空家数は、総世帯数に対して13.5パーセントの空家率(総務省 住宅統計調査)となり過去最高となりました。人口減少に伴い、今後も空家は増加することが予測されています。これからのマンション立地選び、どう考えたらよいでしょう?

大久保 恭子

執筆者:大久保 恭子

これからの家族と住まいガイド

10年単位で、より活力のある街へ住み替える

二つ目は、次々と登場する有望な街(立地)のおっかけになる、ということです。常に最先端の利便性を優先するマンション居住者でありたいと考える人は、新たに生まれ変わる魅力ある街を求めて、自らの居住地を流動化させる必要があります(もちろん、気に入った街に一生住み続けるという選択もあります)。

そのためには、マンション居住者が意識すべきは3点です。

1、マンションは永住するものではなく、住み替えていくもの
前述の1~3の条件にあう街も10年もすれば魅力が薄れることも。10年程度で活力のある街への住み替えを繰り返せば、常に時代に応じた利便性の高い暮らしが可能となります。前述の1~3の条件に合う街であれば、著しい価値の低下はなく、資金的にも比較的スムーズな住み替えができる、という前提あってこそではありますが。

2、相場が高いときに売り、安いときに買う、という買い替えのメカニズムを踏襲
人口減少により長期トレンドで見る限り、住宅価格は下落します。しかし、中古住宅価格の変動を定期的にウォッチングしていれば、短期的には景気動向により小刻みに上昇、下落を繰り返すというのが分かります。そこで価格上昇局面で売却し、下落局面で次のマンションを購入するというタイミングを計るというわけです。大都市圏のなかでもとりわけ都心部に立地するマンションは「住まい」という面だけではなく、株と同じように「金融商品」としての側面も持っているのです。

3、自宅売却後、しばらくは賃貸住まいを良しとする
価格上昇局面で住んでいたマンションを売却した後、すぐに新居を買うと高い価格相場での取得となってしまいます。さて、どうするか。ここは、いったん賃貸に引越し、価格下落を待ちます。価格上昇期には良い物件は強気の価格設定をしますし、様子見のため売り出しも少なくなり、買う環境は良好とはいえません。

次に住んでみたい街の賃貸に引越して、1~2年の期間、価格下落を待ちながら良い物件を気長に探す、というのが、ひとつの手ではないでしょうか。子どもの学区を変えたくないファミリーには難しいかもしれませが、移動の制約のない世帯であれば挑戦してみてもいいかもしれません。

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