皆さんの街の防犯灯はLEDですか?
写真1.水銀灯の防犯灯
住宅を選ぶ基準に、その街の治安は重要なポイントになります。特に夜の周辺状況や帰り道の様子は気になるところです。人通りはどうか、暗がりがないか、コンビニなど逃げ込める場所はどうかなどをチェックしながら、家までの帰り道を歩いてみることをお勧めします。
住宅地などの生活道路で、防犯や安全のために設置される照明のことを防犯灯といいます。比較的狭い通りでも、電信柱に蛍光灯や水銀灯が付いています。最近ではそれらの明かりがLEDに変わりつつあります。
各自治体では、防犯灯をLEDに変えることで、省エネによる電気料金とCO2の削減、長寿命(蛍光灯の約5倍)、紫外線が出ないので虫が集まりにくい、維持管理費が削減できる、などなどのメリットを挙げています。
写真2.LED防犯灯(実際に測定したところ、器具直下で25lx、器具間で3lx)
先日、新聞に防犯灯の記事が掲載されていました。それによると、防犯灯の電気料金は東京電力によると、「20W以下」と「20~40W」の2区分があり、現状の蛍光灯20Wでは後者が適用されています。LED防犯灯では16~19W程度が主流となっていますが、今後はより低いW数で、蛍光灯20Wと同等の明るさが得られるため、5W刻みなど新料金体系が必要ではないかと提言されていました。
ところで、防犯灯の設置について、日本防犯設備協会が定める設置基準(※)では、4m先の歩行者を見たときに、顔の識別(目鼻口の位置)できる明るさをAクラス、顔の向きや挙動姿勢などがわかる明るさをBクラスとし、街路の交通量などによって決められます。住宅街では最低Bクラス以上とされ、不審者が近づいてきたとき、その存在や動きが認識でき、犯罪を回避できることが求められます。
これを照度で表すと、Aクラスは水平面(路面)で平均5ルクス程度、鉛直面(顔の明るさ)で最低1ルクス以上、Bクラスでは、水平面で平均3ルクス程度、鉛直面で最低0.5ルクス以上とされています。
※社団法人 日本防犯設備協会 技術標準SES E 1901
次の頁では、「防犯灯は明るさだけではだめ」についてご紹介しています。