フィンランド/フィンランドの観光

自然の神秘を楽しもう! フィンランドの白夜と極夜(2ページ目)

北半球の高緯度に位置する北欧フィンランドの北部では、夏には1分も太陽の沈まない白夜が、逆に冬には太陽が1分も顔を出さない極夜が訪れます。白夜の時期と極夜の時期、それぞれ実際にどれくらい明るいのか、暗いのか……またはその季節ならではの楽しみや注意点をまとめました。

こばやし あやな

執筆者:こばやし あやな

フィンランドガイド


白夜の季節、極夜の季節の旅行で気をつけたいこと

白夜光

白夜のシーズンは、真夜中でも北の方角から太陽光が真横に射してくる。時差ボケに加えて体内リズムが狂わされやすいので、アイマスクを持参するなど熟睡対策を!

まず白夜の季節の旅行中は、それでなくとも時差ボケで早朝に目覚めてしまいがちなのに、夜中でもすでに外が充分明るいのですっかり目や体が冴えてしまって、結果的に睡眠不足で日中の旅自体が充分に楽しめない……という悪循環に陥る人が少なくないようです。ホテルの部屋には遮光カーテンを取り付けてあることが多いので、就寝前には必ず閉めましょう。さらにアイマスクをするなど、自分で暗闇作りを徹底し、身体を休めてあげることが大切です。そして何より、外がいつまでも明るいからといってついつい夜更かししてしまわないよう、行動時間は時計でしっかり管理することがポイント。外が明るいと、なぜか自分もずっと起き続けていられる錯覚に陥りがちなのですが、体に負担をかけないように睡眠時間は意識的に確保しましょう。

オーロラ

暗くなってからの冬のお楽しみはなんといってもオーロラ観賞!

反対に極夜のシーズンの旅行の難点は、屋外での行動時間が限られてしまうこと。自分の滞在するエリアの日の出・日の入時間を事前にある程度把握しておき、確実に明るい時間に屋外でのイベントを楽しめるようスケジュールを組むことを心がけましょう。一方この季節は、気温もかなり下がっているため、しばらく外を出歩くだけでも思った以上に体力を奪われがち。夜のオーロラ鑑賞タイムにも備え、暗くなってきたら無理に出歩かず身体を休めることも大切です。

それから以下は主に長期滞在者に向けたアドバイスですが、11月以降に極端に太陽光を浴びる時間が減ってしまうと、現地人でも慢性疲労に悩まされたり鬱症状が出たり、といったケースが出てきます。これは、本来太陽光を浴びることで皮膚で合成されるビタミンDの欠乏症状と言われており、ビタミンDのサプリ摂取によって、ある程度防いだり改善することができます。薬局やスーパーなどでは、秋になるとビタミンDのサプリメントがたくさん出回り始めますので、高をくくらずきちんと摂取しておくことをお勧めします。

慣れない環境で体内リズムを狂わしてしまうことのないよう、意識的な時間管理・体調管理を徹底したうえで、日本では決して体験できない白夜や極夜の神秘をぜひ我が身で体感してみてください!


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