2014年に創立127周年を迎えた東洋大学は全国最大規模のイブニングコース(夜間部)を設けています。

経済的問題が大学進学の大きな障壁となっているいま、東洋大学では学生自身の努力で自力進学できる「独立自活支援推薦入試」という新たな支援制度を導入し注目を浴びています。

奨学金だけでなく、仕事と住まいも提供する手厚い支援内容

東洋大学の独立自活支援推薦入試の最大の特徴は、給付型の奨学金が支給されるだけでなく、格安の学生寮と大学内で働くことができる点です。

独立自活支援推薦入試の概要
<奨学金>
・イブニングコースの学費の半額相当額(265,000円)を4年間支給。※返済不要
<学生寮>
・希望者は提携学生寮(月額60,000円程度/2食付き)への入居が可能
<勤務内容>
・白山キャンパス内事務局での業務補助
・週5日(9:00~17:00)のフルタイム型と週5日以内(実働1日7時間以内)のパートタイム型のいずれかを選択可能
<募集人員>
・9名(イブニングコース各学科1名)

フルタイム型は年収180万円程度、パートタイム型は年収103万円以内となっており、給付される奨学金を加算すると、前者で約206万円、後者で約130万円の収入となります。
解説画像

独立自活支援推薦入試・収支のモデルケース

イブニングコースの年間学費が53万円なので、提携寮で生活すれば十分に自力進学が可能です。

残念な点を挙げるとすれば、各学科9名と募集人員が少ないことでしょうか。財源の問題が大きいと思いますが、ぜひ拡充を検討していただきたい制度です。

実は、この独立自活支援推薦入試は、給付型奨学金以外にも大きな魅力を持っていると感じています。

コミュニケーション能力を高める職場に配置

日本経団連が2014年1月に発表した新卒採用に関する調査では、選考時に重視する要素として「コミュニケーション能力」が10年連続1位(86.6%)となったことが報告されました。

コミュニケーション能力を養うには、年齢や立場の異なる人たちとの交流が重要といわれていますが、コンビニやファストフード店などマニュアル化された職場では難しいかもしれません。

独立自活支援推薦入試の奨学生が現在配置されている職場は、入試部と就職・キャリア支援部となっており、ともに日々多くの民間企業の方々が訪れるセクションです。

4年間働くことで自然にコミュニケーション能力を高め、就職に結びつける入口と出口を見据えた支援制度ともいえます。

「今年入学した奨学生に話を聞くと、独立自活支援推薦入試が無ければ大学進学を諦めていたという学生がほとんどでした」(東洋大学・入試部長加藤氏)

東洋大学のイブニングコース(夜間部)は、昼間部の半額に学費が抑えられていますが、それでも日本学生支援機構の奨学金が借金である以上、経済的に厳しい家庭では進学そのものを断念するケースもあるでしょう。

そのような家庭の学生にとって、大きなチャンスとなったことは間違いありません。

今回は、独立自活支援推薦入試を取り上げましたが、東洋大学ではその他の奨学金も用意しています。続いてその他の奨学金を見ていきましょう。