挫折知らずの資格勉強法を探るために、まずは代表的な勉強法、スクール通学と通信教育の特徴、強みと弱みを比較してみましょう。
通信教育vsスクール それぞれの強み・弱みを確認!
通信とスクール、それぞれの特徴を見極めて効率よく学ぼう!
(それぞれの長所を○印、短所を×印で表記)
【通信教育】
○取り組みたい時間に取り組むことができる(時間の制約が無い)
○「自学」するので、受け身にならずに実力をつけることができる
×強制力が無いので、自分でやらなければ勉強は全く進まない
×何が学習のポイントなのかを知るのに時間がかかる
【スクール】
○その時間その場所に行かなければ学べない(強制力がある)
○合格に必要なポイントを「目」と「耳」で学ぶことができる
×自分のペースで勉強することができない
×「授業を聞くだけ」の受け身学習になりがち
以上を踏まえて、今度こそ続けられる「通信教育」「スクール通学」を考えます。
今度こそ続けられる「通信教育」
通信教育の売り文句は「継続は力なり」。この宣伝文句は嘘じゃありません。送られてくる教材をしっかりと自学自習し、提出課題に取り組み、復習をすれば、合格に必要な力をつけることは十分可能です。ただし、自学自習だからこそ、通信教育をきちんと続けるのは至難の業。働きながらでも手軽に始められるだけに、とりあえず受講申し込みはしたものの、テキストをぱらぱらめくっただけで、気がついたら受講期限が終わっていた・・・なんていうこともありがち。途中で挫折した経験を持つ人は少なくないでしょう。
せっかく始めた通信教育、なんとか「継続は力なり」を実現したい!というあなたに、通信教育の「強み」「弱み」を踏まえた学習法をお薦めします。
■通信教育の「強み」を活かす
(1)時間の制約が無い
忙しいビジネスパーソンにとっては、細切れ時間を活用したり、早朝・深夜など、自分の勉強しやすい時間帯に学べることは最大のメリットです。特定の時間、場所でなければ学べないスクール通学と違い、教材とちょっとした空間さえあれば、そこが教室、というわけです。
(2)受け身にならずに実力をつけることができる
通信教育を使って学ぶということは、「自分で学習する」覚悟を持つ、ということ。それは「1人きりで学ぶ」ということではなく、誰かに頼らず、自分の手を動かし、五感を働かせて学ぶことです。誰に強制されたわけでもないのに「自分がこれだけやった」という経験は「自己効力感」(自分には「それができる」という自信を持つこと)を高めます。その結果、益々学習意欲が上がり、「継続」につながる、というわけ。
■通信教育の「弱み」を補う
(1)「強制力」を創り出す工夫
学習を継続するための「やる気」を出すことは、セルフコントロールに他なりません。
「やる気」を出すには「内発的動機付け」と「外発的動機付け」の2種類があります。
このうち、スクール通学に匹敵する「強制力」を創り出すために必要なのは、「外発的動機付け」の方。具体的に言うと、下記のような方法が効果的です。
●自分にご褒美、あるいは罰を設定する
1週間や1ヶ月単位で学習計画を立て、目標をクリアしたら自分にご褒美もしくは罰を与える(「○○断ち」などもこれに含まれます)。
●ペースメーカーを作る
家族や友人など周囲にいる人に学習していることを伝え、進捗具合をチェックしたり、「ハッパ」をかけるペースメーカーになってもらう(ただし、家庭内不和につながらないよう注意!)。
●あえて「職場のプレッシャー」を作る
業務に関連する資格の学習であれば、職場の上司、同僚に資格取得を宣言して、自分を追い込むのも手。
(2)学習のポイントを掴むための工夫
せっかく意欲はあっても、内容やポイントが理解できず、学習が身についている実感が得られないと、やがては学ぶこと自体が嫌になってしまうもの。これを防ぐためのポイントは下記の通りです。
●できるだけ理解しやすい教材を選ぶ
通信教育の教材も進歩している。まず肝心なのは、事前にサンプルや実際の教材を見比べて、「これなら理解しやすい」という教材を選ぼう。
●フォロー体制を確認する
自学自習が基本の通信教育において、「質問のしやすさ」は大きなポイント。質問カード(はがき)が一般的だが、Eメールや電話での受付なら、より質問しやすい、
●補助教材を利用する
市販の参考書、問題集など、ポイントを整理する教材を補助的に使って理解促進を図る。
●スクールのサブ教材を利用する
国家資格対策の予備校などは、スクールの授業を録音したテープを販売していたり、ビデオ教材を提供していたりする。それらをうまく組み合わせても良い。