ゲストダンサーとして主役に迎えられた本作。
緊張やプレッシャーなどは感じますか?
ドイツは僕にとって初めての海外公演。他のメンバーは数月間ずっと世界ツアーを回っていて、そこに僕が飛び込んだ形でした。僕はずっとひとりで練習してて、前日に場当たりして、当日のゲネプロでみんな一緒に踊ってくれるのかと思っていたら、それもなくていきなり本番。他のメンバーはもうさんざんやってきてるから、ゲネプロがなかったんです。あのときは本当に緊張しましたね。
あれを経験してるから、もう大抵のことは大丈夫(笑)。『ピーターパン』のときはすごい覚悟で挑んでいたし、リハーサルも十分していたので、いい集中を持ってできました。そういう意味では、この作品もしっかり稽古できているので大丈夫な気がします。
大貫さんが目指すドラキュラ像とは?
ドラキュラはとにかく落ち着いていなきゃダメ、熱くなっちゃダメ。そこが一番の課題ですね。力の強い生き物だから、リフトするときもキツそうにやってはいけなかったりする。一秒、二秒単位で刻んでいくような振付けなので、顔の向きひとつにしても細かいところまで全て計算しないといけない。一瞬一瞬をしっかりやらなければいけない。今は、ひとつできた、またひとつできた、と少しずつ身体に刻み込んでいるところ。そのレールに従っていけば、必然的に良くなっていくと信じています。