記憶術/記憶術の例

隙間時間で勉強する4つのコツ!1日5分でもOKの暗記術とは

隙間時間を利用すれば、十分に勉強できるってご存知ですか? 挑戦したい資格試験があるのに、忙しいから勉強時間が取れないと思うのは勿体無い! ちょっと考え方を変えたり、工夫をすることで今までなんとなく過ごしてきた隙間時間が勉強時間に変わります。

宇都出 雅巳

執筆者:宇都出 雅巳

コーチング・マネジメントガイド

隙間時間を活用すれば、十分に勉強できる!

座れないと勉強できないと思っていませんか?

座れないと勉強できないと思っていませんか?


資格試験に挑戦しようと思いながら、「仕事が忙しいから」とあきらめていませんか?もしくは、仕事で必要な資格を取らなければならないのに、「時間がないから」と勉強が後回しになっていませんか?

学生のときと違って社会人は1日の中で1時間、2時間というまとまった時間をとることは簡単ではありません。30分でさえ難しいという人もいるでしょう。しかし、一度、自分の1日を振り返ってみてください。10分や5分といった時間であれば、1日のなかでなんとなく過ごしてしまっている時間が見つかるでしょう。

どんなに忙しい人でも“隙間時間”は必ずあります。

この時間を活用すれば、かなりの勉強ができるのです。そして、記憶にはくり返しが不可欠ですが、この隙間時間を活用することでくり返しをしやすくなってきます。実は隙間時間を活用する勉強は記憶するためには、とても理に適った有効な方法でもあるのです。

「まとまった時間」がとれないからといって、「時間がない」わけではないのです。ただし、隙間時間を活用して勉強するためにはポイントがあります。大事なのは次の2つのポイントです。

1.隙間時間はいつ来るか予想できないので、いつでもどこでも勉強できる用意をしておく
2.隙間時間は短い時間なので、すぐに勉強に入れるようにしておく


たとえば、外出先で思いがけず時間が空いた。そのときすぐに勉強に入れるか? 勉強できるか? ということです。今のあなたはどうでしょう?「いやあ、座れるところがあって手元にテキストがあれば、できるかもしれませんが……」という人がほとんどかもしれません。

それでは、隙間時間はあっという間に過ぎてしまいます。そうならないように、これからいつでもどこでも、そしてすぐに勉強に入れる具体的な方法をお伝えしていきます。
   
<目次>
 

隙間時間の勉強のコツ1:テキスト・問題集はバラして持ち歩く

いつでもどこでも勉強するためには、常に手元に勉強する対象、つまりテキストや問題集がなければなりません。しかし、そう言われて、「テキストや問題集は分厚くて、とうていいつも持ち運ぶなんてできませんよ」と思う人も多いでしょう。
なかには、受験のときに使った英単語カードを思い出して、「暗記用のカードを作って持って歩けということですか?」と思う人がいるかもしれません。

確かに常に持ち運びやすいようにカードは便利ですが、実際にはカードを作る時間が必要になりますよね。そうなると、「忙しくてカードを作れません」という話になってしまいます。実はそんなことをしなくても、持ち運べるようにする方法があります。とても単純な方法です。

それは、「テキスト・問題集をバラす」ということ。つまり、持ち運びやすいぐらいの薄さになるよう、バラバラにするということです。

10ページでも20ページでも構いません。とりあえずバラしてみてください。最初は本をバラすことに抵抗を感じるかもしれませんが、大事なことは勉強することです。思い切ってバラしてみましょう。

薄くなれば物理的に持ち運ぶことは可能になります。カバンに入れてもいいですし、できればポケットに入れておくとすぐに取り出して、隙間時間ができたときに、間髪入れずに勉強できるようになります。

そして、バラすことは思いがけない“副作用”があります。それは、勉強することのハードルが下がることです。分厚いテキストや問題集を目の前にしていたときと、バラして薄くしたものを目の前にしている今とで、あなたの気持ちを比較してみてください。今のほうがテキストや問題集を手に取りやすくなり、ページをめくるのが楽になっていませんか?

私たちが勉強しない一つの理由が、単純にテキストや問題集の分厚さだったりするのです。薄くするだけで、勉強することへのハードルが下がり、勉強時間が増えるのです。
 

隙間時間の勉強のコツ2:ゆっくり・じっくり読んではいけません

隙間時間を活用する読み方があります

隙間時間を活用する読み方があります


「5分ぐらいでは、たとえテキストや問題集を開いても、ほとんど読めないですよ」と思う人がいるかもしれません。確かに、理解できない単語や文章が出てきて、そこで止まってわかろうと考え始めると、すぐに5分なんて過ぎてしまいます。そのため、隙間時間を活用するためには、これまで慣れ親しんだ読み方を変える必要があります。

それは「ゆっくり・じっくり読んで今すぐわかろう」という読み方から、「すばやく・ざっくり読んでくり返してわかろう」という読み方への転換です。

もっと具体的にいうと、わからないところは飛ばしてわかるところだけ読んでいく、読む気がしないところは飛ばして、読む気がするところだけ読んでいく、という読み方にするのです。

「え? そんないい加減な読み方でいいの?」と思われるかもしれませんが、これが実は脳の学習原理に沿った、「脳にやさしい」読み方なんです。脳はいきなり細かい知識を記憶・理解するのは得意ではありません。大雑把にざっくりと記憶・理解するほうが得意なのです。これはあなた自身の経験をよくよく考えてみれば納得してもらえるでしょう。大枠としては理解・記憶できるけれども、細かいところは記憶・理解できないものです。

そして、細かいところはどうやって理解・記憶するかというと、それはくり返しです。くり返すなかで理解・記憶が進み、細かいところもだんだんと理解・記憶できるようになっていくのです。「すばやく・ざっくりくり返す」という読み方にすると、ほんの5分の隙間時間でもかなりの量を読めるようになります。そして、同時にかなりの量を読めるので、ほんの5分でも勉強しようという気になるのです。

この「すばやく・ざっくり読んでくり返してわかる」という読み方は、私が提唱している速読法であり、記憶法で、「高速大量回転(KTK)法」というものです。
 

隙間時間の勉強のコツ3:問題を解こうとしてはいけません

なかにはテキストではなく、問題集に取り組んでいる方もいるでしょう。その場合も、「ゆっくり・じっくり読んで今すぐわかろう」という読み方ではなく、「すばやく・ざっくり読んでくり返してわかろう」という読み方で読むことが重要になります。そして、問題集の場合はさらにもう一つ、大きな転換が必要です。

それは、「問題を解く」から「問題・解答解説を読む」への転換です。

そうです。問題集であっても、問題を解こうとしないのです。正確にいえば、問題を読む気がして、がんばらなくても問題を解けるのであれば、さっさと解いて解答解説を読んで確認してもらっても構いません。

ただし、問題を読む気がしないのにがんばって読もうとしたり、簡単に解けないのにうんうん考えて解こうとしたりしないということです。

うんうん考えだしたら、5分の隙間時間では中途半端で終了になってしまいます。読んだ量は数行で、勉強したという実感も少なく、5分の隙間時間を活用しようと思わなくなるでしょう。そのため、わからなかったらさっさと解答解説を読みましょう。もちろん、解答解説も最初から全部読む必要もありません。わかるところや読む気がするところだけ読めばいいんです。そうすれば、5分だけでもかなりの量を読むことができます。

「でもそうなると、問題集が問題集でなくなるのでは?」

そう思う人もいるでしょう。そうなんです。問題集を「テキスト」と考えてしまうのです。「解く」のではなく「読む」のです。そして、実はこれが記憶・理解のためにも効果的で、試験合格への近道なのです。なぜかというと、先ほども説明したように、これが脳の学習原理に沿っているからです。
 

隙間時間の勉強のコツ4:「繰り返し」が大事

問題集の問題をうんうん唸って考えてなんとか解答をひねり出し、解答解説を読んで「正解だ!」もしくは「間違った」と一喜一憂したあと、またその問題を見たときすぐに解けなかった体験はありませんか?

「あれだけ時間を使ったのに……あれだけ考えたのに……」と落ち込んで、自分の記憶力のなさを嘆いたかもしれません。

しかしそれは当然の結果であり、あなたの記憶力が悪いせいでもありません。単純に、脳の学習原理である「くり返し」をしていないからです。そして、問題を解かずに「すばやく・ざっくりくり返して読む」ようにすれば、脳の学習原理に沿っていますから、楽に記憶・理解できるようになるのです。

ほんの数分の隙間時間も活用できるので、勉強時間が増えていきますから、当然のことながら合格可能性は高まります。ぜひ、隙間時間を活用して目指す試験に合格してください!

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