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北村明子『To Belong / Suwung』インタビュー!(7ページ目)

青山を舞台にしたダンスの祭典Dance New Airで、新作『To Belong / Suwung』を発表する北村明子さん。『To Belong』は2010年にスタートした長期プロジェクトであり、ダンスに映像、音楽とジャンルを越えたアーティストたちによる国際協働作品です。ここでは、北村さん、音楽監督の森永泰弘さん、ドラマトゥルクの山田咲さんにインタビュー。作品の成り立ちと創作法、今後の展開についてお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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いよいよ世界初演を迎える『To Belong/ Suwung』。
今回の作品の終着点、Suwungで成し遂げたいものとは?

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(C) TOKIKO FURUTA

森永>音の面では終着点がありすぎて、どれがどれだかわからないですね(笑)。それに、やりたいことをイメージするとそこで固まってしまうというのもあって。気配だとか亡霊とか幽霊とか、落としどころはある。そういったことを考えつつ、あまり分野にとらわれないようにしようというのは自分の中で考えているところです。

音楽だけではなくて、ダンスのためであり、映像のためにつくっている訳だから、総合した芸術としてみられたいという気持ちが僕の中にある。“あの音楽良かった”と言われるよりも、“あの作品良かった”と言われる方が嬉しい。その中で次への課題が見つかって、また違う分野のディレクターたちが共有して走り出す。大切なのは、次に向けての課題が見つかることなんじゃないかなって気がします。

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(C) TOKIKO FURUTA

山田>私は良い意味で目標を持たないようにしています。今ある状況に自分がどれだけ振り回されるか。そうやって動かされている内に、自分の持ってる範囲が広がったりするのがすごく楽しくて、このプロジェクトに関わらせてもらってる。常にそういう時間が続いていて、そこがまた面白いところですね。

北村>ダンスの面では本当に個性が強い方々ばかりで、みんなテクニックが違うんですよね。そうした異なるバックグラウンドを持つダンサーが個性を消さずに良い面を出しながらひとつのダイナミクスをつくる、というのは重要なところだと考えています。

作品としては、コレを守っていこうという集約的なものではなく、同時多発的なものなので、目指すところはとにかく沢山あります。いろんいろなことが起こりながらいろいろな形で伝わっていくのがSuwungという現象であり、最終的に観ている方々にそれを感じていただけたらと思っています。

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(C) TOKIKO FURUTA






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