作品はどのようにつくりましたか?
川村>まず初めに私がイメージしていたことを “こういう感じはどうですか?”とスタッフさんに提案したら、“ダンスってそういうものじゃないんじゃない?”とか、“今回はそういうのはちょっと……”と言われてしまって。あ、違うのかということで、一旦考えを切り替えました。向かうものは一緒なんですけど、最初の計画は断念になったという経緯があります。(C)bozzo
“ずっと自分ひとりでやってきたので、自分が自分がっていう部分がある。そういうものを一度なくしたときに滲み出てきたのが自分なんじゃない?”と言われ、ああそうかと感じた部分が今回はありました。じゃあ頑張ってみようと思って、それでダンスに目が向いた感じです。
トヨタは振付のコンテストであり、“振付って何だろう?”ってずっと考えていたということもあって。自分の動きをひとに伝えるというのもそれはそれで面白いけど、今回はそういうアプローチじゃない方向で振付しようと考えました。
本番用の曲は、山手線の音とか、コンビニの音、エレベーターの音や緊急地震速報音をミックスしたもの。コンビニはざわつきがうるさかったので自分で打ち込みましたけど、山手線の音は実際に駅に行ってスピーカーにレコーダーを向けて録音しました。
『インナーマミー』 (C)bozzo