久々に見た、ダイナミズムを感じるビスポーク!

Ann. フルブローグ

西山 彰嘉氏が作り上げるAnn.のビスポークシューズの一例です。イギリス修行組の靴職人の方が我が国でも大分増えてきましたが、彼の作風には他の方とは一線を画する、イギリスの靴にかつて存在した「骨太さ」を感じさせるものです。

9月の初めに記事として採り上げたKenji Hashimoto Orthopedic Shoe Makerの取材で、神戸を訪れていた時のこと。無事にインタビューを終えると、そこを主宰する橋本 健児氏曰く「飯野さん、すぐに東京に帰られてしまいますか?」

関西は以前の仕事の都合で一時期住んでいた場所でもあるので、その後はのんびり回ろうと思い当日の遅い新幹線を予約している旨を伝えると、「もし時間が許すようでしたら、若手ながら非常に腕の立つ靴職人が知合いにいるので、彼をご紹介しようと思ったんです。大丈夫でしょうか?」靴を追っかけている人間として、「繋がり」を感じさせるこういう縁は絶対に、大切にしないといけません。もちろん快諾です。「ところで、彼は何処で靴作りをしているの?」

中崎町、って言ってわかります? いいえ神戸ではなくて、大阪です。阪急電車の梅田駅からも比較的近い場所ですので……」「ならば滅茶苦茶簡単に行けるじゃないですか、すぐ行きましょうよ!」と言うことで、高速神戸駅から阪急電車の特急であっという間に大阪・キタの中心である梅田に到着。JR大阪環状線の高架下脇をのこのこ歩くこと10分強、地下鉄谷町線・中崎町駅の出入口の目の前にある1階にベースギター専門店が入ったビルの階段を昇ってゆくと……
A&Aの内装

大阪のキタ・中崎町にあるA&Aのアトリエです。現在イタリアで修業中の別の方と西山氏との共同アトリエに将来はなる予定で、双方の名前の頭文字を採り入れた命名です。

「わーっ!!」。そこで出会えたのは、これまで見てきた日本人が創り上げたビスポークシューズとは明らかに異なる、でも明らかに「本来のイギリスの匂い」を直接的に感じる靴だったのです。靴を見た瞬間、10秒以上、無言で立ち尽くし…… これはこちらも記事にしないわけにはまいりませんぞ! と言う事で今回は、大阪・中崎町にアトリエ「A&A」を構える西山 彰嘉(にしやま あきよし)氏によるAnn.(アン)のビスポークシューズをご紹介!
Ann. パンチドキャップトウ

こちらは外羽根式の一例です。内羽根式よりもスポーティな印象ばかりが出がちな外羽根式ですが、静かな迫力とでも申せばいいのかな? これなら冠婚葬祭にも十分使えそうな落ち着きも兼ね備えています。


西山さんの経歴や作製のプロセスについては、次のページで!