住宅ローン金利は下がりにくくなった

割れることは考えにくいと思われていた長期金利0.60%の水準を割り込んでからは、株価が上がっても国債が売られる=長期金利が上昇しなくなっています。先月、長期金利は0.50%割れをうかがうと述べましたが、2014年8月には早くも現実化しました。8月下旬には0.485%まで長期金利は低下しているのです。

長期金利は異常な水準まで低下していると考えられるのですが、残念ながら底を打ったという感触はありません。筆者はほぼボトム圏に達していると予測しているのですが、底を打った感触がない以上、非常に緩慢な速度かもしれませんが長期金利はまだ低下していく可能性が高いのかもしれません。

ただし、長期金利がさらなる低下をしても住宅ローンの金利も同調してどんどん低下していくわけではありません。詳細は後ほど述べますが、民間銀行の固定金利選択型の店頭表示金利は、一部の期間を除けばほとんど動かなくなりつつあるのです。現在は優遇金利が主流なのかもしれませんが、ベースの店頭表示金利からは長期金利がこの先も低下したとしても、住宅ローン金利に与える影響は、軽微であると考えられるのです。

フラット35は2ヵ月連続過去最低更新

2014年9月の融資金利を決定する8月下旬、長期金利が連続して0.50%を割ったことが幸いしました。フラット35の9月の融資金利は、8月に引き続き9月も過去最低を更新しています。

物件の90%以内の融資で、主力の返済期間21年以上の融資金利は1.66%、返済期間20年以内の融資金利は1.38%と、共に8月よりも0.03%低下しました。これらの金利は、最も金利が低い金融機関の融資金利ですが、フラット35を扱っている金融機関であれば、各金融機関共に9月の融資金利は8月より概ね0.03%程度引き下げられています。

返済期間21年以上の金利は、2014年1月の最低融資金利1.80%が、9月には1.66%まで0.14%低下したことになりますが、長期金利は2013月12下旬(2014年1月の融資金利を決める頃)の0.70%台前半から0.50%割れまで、0.24%前後低下。言い換えれば、長期金利の動き(低下)の6割程度しか反映していないことになります。

金利も株価も大底は後になってわかるものです。大底で住宅ローンを組めたらベストですが、長期金利が異常な水準まで低下していることを考えれば、何かのきっかけで0.10~0.20%位は直ぐに上がってしまうかもしれません。ボトム圏と考えれば、かなりの水準まで住宅ローン金利は低下していると思われます。

住宅ローンは短期固定の競争が激しい

長期金利の低下を受け、固定金利選択型の金利も大手銀行を中心に一部の期間で過去最低を更新しています。2014年9月の融資金利では、固定金利選択型の10年固定を三井住友信託銀行が1.00%、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行が1.20%、りそな銀行は1.30%としています。

10年固定が一部の銀行で過去最低を更新しているようですが、金利競争が激しいのは相変わらず短期固定のようです。みずほ銀行は、2年固定店頭表示金利より2.10%優遇して0.55%に、当初固定期間終了後は1.70%優遇。全期間固定と2年固定を合わせて借りるミックスプランでは、2年固定の金利を店頭表示金利より2.30%優遇して0.35%(借入金額の50%以上を全期間固定にすること)、当初固定期間終了後は1.70%優遇となっています。

三菱UFJ銀行は、3年固定を店頭表示金利より1.35%優遇し0.75%(ベーシックプラン)、ミックスプランは店頭表示金利より1.45%優遇し0.65%としています。ミックスプランは、みずほ銀行同様、3年固定と全期間固定を合わせて借り、かつ全期間固定は借入金額の50%以上とすることとなっています。当初固定期間終了後は、1.60%~1.70%の優遇となっています。

りそな銀行は、Web限定の借り換えローンとして、変動金利を0.65%、固定金利選択型の10年固定を1.0%としています。変動金利は完済まで店頭表示金利より1.825%優遇、10年固定も固定期間終了後は店頭表示金利より1.825%優遇となっています。

大手銀行では三井住友銀行だけが動いていないため、今後金利競争に加わってくるかもしれません。また、三井住友信託銀行も10年固定だけなので短期固定競争を仕掛けてくる可能性はあります。いずれにしても、長期金利の低下を反映して、動きがなかった民間銀行の住宅ローン金利の優遇競争は再燃したと言えそうです。

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