本家、Rolandが復刻した名機とACB技術
テクノやダンスミュージックに興味のある方なら、Rolandの往年の名機、TR-808やTR-909といったドラムマシン、そしてベースシンセであるTB-303について、名前くらいは聞いたことがあると思います。それぞれ約30年ほど前の機材であり、Rolandとしてもとっくに絶版となった製品ですが、世界中のテクノ、EDMの世界では現役機材として幅広く使われており、中古市場では高値で売買されています。そのため、世界中のいろいろなメーカーが、TR-808やTB-303のクローンを出したり、多くのサンプラーには、これらをサンプリングした音が収録されており、定番中の定番音色となっているのはご存知のとおりです。
中古市場で高値でやりとりされているTR-808
しかし、その長い沈黙を破って、ついにRoland自ら復刻させたのが、AIRAというシリーズ製品なのです。具体的には
●TR-8(ドラムマシン)
●TB-3(ベースマシン)
●VT-3(ボイストランスフォーマー)
●SYSTEM-1(シンセサイザ)
の4製品です。TR-8はTR-808やTR-909を復刻させたもの、TB-3はTB-303を復刻させたものです。一方、VT-3とSYSTEM-1は、復刻というのとはやや異なるものの、それぞれVP-330、やSH-101などを復元できるようになっており、いずれにせよ昔のマシンをよみがえらせることができるのです。
それぞれに共通するのはACB=Analog Circuit Behaviorという技術を使っているという点。いずれもデジタル機器ではあるものの、アナログ回路シミュレーションする最新のテクノロジーを用いることで、当時のサウンド、動きを忠実に再現しているのです。
【関連記事】
808、909、303の音を忠実に復刻。Roland AIRAがベールを脱いだ!