2013年にモナコで発足したジャポン・ダンス・プロジェクト。メンバーは、小池ミモザさんのほか、遠藤康行さん、青木尚哉さん、柳本雅寛さん、児玉北斗さんと錚々たる顔ぶれが揃っています。この5名でプロジェクトを発足することになったきっかけをお聞かせください。

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ジャン・クリストフ・マイヨー「LAC」 photo Angela Sterling

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きっかけは2012年に遠藤さんたちが開催した震災支援のガラ公演『オールニッポン・バレエ・ガラ』でした。震災のため自分たちに何ができるかというと、踊って表現することしかないということで、私は遠藤さんと柳本さんの3人でトリオを踊ったんです。みんなで物をつくっていく感覚がものすごく楽しくて、こんなに面白いエネルギーとキャラクターが上手く合致できたのだから、これで終わらせてしまうのはちょっともったいないと考えて……。

プロジェクトを立ち上げるにしてもどこかに根があった方がいいと考え、私は2010年からモナコの芸術研究機関・Le Logoscopeで舞台芸術部門のディレクターを務めていたので、みんなと相談した結果、そこを拠点にコンテンポラリー・ダンスの交流を目的としたジャポン・ダンス・プロジェクトを立ち上げることになりました。

そもそも私が何故Le Logoscopeに入ったかというと、いろいろなひとと交差できるから。Le Logoscopeは総合的な芸術機関なので、絵描きだったり、装置をつくるひとだったり、作曲家だったり、照明の方だったり、さまざまなアーティストが所属している。いろいろなジャンルのひとたちが交差して、何もないところから物をつくるというのは私にとってすごく重要だし、大切にしたい部分でもあって……。

やっぱり人間ひとりで生きていくよりも、いろんなひとと交差して、“あ、こういう考えもあるんだ!”“こういうのはどう?”とやりとりをした方がいい。そういう意味では、この5人はみんなマインドがオープンなので話ができる。もちろん難しい部分もあるけれど、ひとりだったらこういう方向にはいかなかっただろうな、という面白さがある。

私は海外で仕事をしていても一度たりとも日本人であることを忘れたことはないし、また原点に戻って日本人と一緒に何か物をつくりたいという気持ちもありました。こんなに踊れる日本人ダンサーが、世界中にバラバラと散って活動してる。いろんな人生を送り、いろんなキャリアを持つこのメンバーが交差したらどうなるんだろうと……。この5人で何かできないだろうか、彼らをまとめて何かみせられないだろうか、という想いで始めたのがジャポン・ダンス・プロジェクトでした。
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JAPON dance project