共用施設は大規模マンション、郊外型マンションで充実

共用施設の充実は大規模マンションの魅力のひとつ

共用施設の充実は大規模マンションの魅力のひとつ

マンションライフの大きな魅力のひとつは「共用施設」。大規模なマンション及び郊外型マンションに共用施設が充実する傾向があり、どんな施設が入っているかはとても気になるところです。

最近のマンションの共用施設は、豪華さを競ったり、日常生活の利便性を高めるもの、反対に非日常的な空間を楽しめるものとバラエティに富んでいます。では実際に、最近のマンションで多く採用されている共用施設にはどんなものがあるのでしょうか。

最近売り出し中のマンションの中から、共用施設がある比較的大規模の10物件を選び、最も多く採用されていた上位5施設を発表します。またその施設の利用方法も簡単にご紹介します。それではさっそく第5位からの発表です。

第5位:ライブラリー、ゲストルーム、コンシェルジュ

第5位には同率でライブラリー、ゲストルーム、コンシェルジュの3つがランクイン、10物件中4物件で採用がありました。ちなみに2010年に行った前回の調査ではライブラリーはトップ5に入っておらず、ゲストルームは第2位、コンシェルジュは第1位でした。

■ライブラリー

ライブラリーは最近注目の共用施設

ライブラリーは最近注目の共用施設

ライブラリーとは、居住者専用の小さな図書館のような空間のことです。蔵書が揃う本棚、ゆっくり本を読めるソファー、机や椅子などが置かれており、近年になってよく見かけるようになった共用施設です。

基本的に静かな空間なので、集中して勉強したいときに図書館替わりに利用したり、整備されたWi-Fiを使って仕事をするなど、意外と「あってよかった」と評判のよい施設です。読み聞かせの場としての利用するケースもあるようです。

■ゲストルーム
ゲストルームへの宿泊の方がゲストもくつろげるかも ?

ゲストルームへの宿泊の方がゲストもくつろげるかも ?

都市部のマンションでは住居面積のコンパクト化が進む傾向があり、来客時に泊まっていただく予備室としての和室を設けることが難しくなっています。そこで、来客時に泊まってもらうスペースとして共用部にゲストルームを設けるマンションが増えています。

利用したいときにその都度予約を入れます。一般的にホテルより安い料金で泊まることができます。高層マンションでは眺めの良い高層階に設けたり、まるで高級ホテルの一室のようにラグジュアリーなしつらえにしているマンションも多く、来客に喜ばれていると評判も良いようです。

■コンシェルジュ(フロントサービス)
コンシェルジュはもともとは「集合住宅の管理人」のことを指すそうです

コンシェルジュはもともとは「集合住宅の管理人」のことを指すそうです

コンシェルジュとは、マンションのエントランス近くのフロントに人が常駐し、マンションの居住者に対し、荷物の預かりやクリーニングの取次、切っ手の販売など、日常的な細やかなサービスを行うものです。

2016年5月には福山雅治夫妻の自宅にファンだったマンションのコンシェルジュが合鍵を使って侵入する事件が発生し、ニュースで大きく取り上げられたため認知度もかなりアップしたのではないでしょうか。

もともとホテルのようなサービスを設けることで高級マンションとしての付加価値を付ける意味合いもあったようですが、今では一般的なファミリー向けマンションでも採用されています。エントランスに常に人がいる防犯的な安心感、「人」が対応してくれる安心感もあり、高齢者や小さなお子さんのいるファミリーまで人気があるサービスです。

第4位:パーティルーム

パーティルームがあれば大勢で集りやすい

パーティルームがあれば大勢で集りやすい

パーティルームとは、その名の通り子どもの誕生日などに、家族や友人たちを呼んで大人数でのパーティができる空間のこと。料理ができるキッチンや、大勢で食事できる大きなダイニングテーブル、リビングソファーなどが備え付けてあります。

中には大画面スクリーンや音響システムを備えたシアターセット、通信カラオケなどを備えるいたれりつくせりのケースも。10物件中、5件がマンションの共用施設としてパーティルームを設置していました。

実際に、自宅マンションでパーティスペースの確保は難しいもの。また、大勢が集まると周囲への音も気がかりです。マンション内にパーティができる専用スペースがあり、時間単位で借りられるのであればとても便利です。大きなキッチンでみんなで準備や片付けができるのも魅力です。

第3位:中庭

(中庭イメージ)大規模マンションなら敷地内に住人専用の庭を設けることができる

(中庭イメージ)大規模マンションなら敷地内に住人専用の庭を設けることができる

今回調査したのは数百戸~1千数戸までの大規模マンションだったため、中庭を設けてその周囲に建物数棟を配置する計画のマンションが多数みられました。

中庭には子どもが遊べる遊具を設けたり、木々や水辺を配して散歩道をつくったりと、住人の憩いの場となるようしつらえています。10物件中8物件に中庭が採用されていました。

中庭は住人専用の庭のため小さな子どもを遊ばせても安心ですし、バーベキューコーナーを設けて住人同士の交流の場としているマンションもありました。

第2位:キッズルーム

マンション内にあるキッズスペースなら安心して遊ばせることができる。雨の日は大助かり

マンション内にあるキッズスペースなら安心して遊ばせることができる。雨の日は大助かり

10物件中9物件で採用があったキッズルームは、マンションの共用施設としてすっかり定着した感があります。大規模マンションではファミリー向けの間取りが多いことや、子育て世代がマンションに住むというスタイルが一般的になってきたことを裏付けていると思います。

10物件中、1件だけキッズスペースを設けていない物件がありましたが、すぐそばに大きな公園があるなど、周囲の状況から不要と判断したかもしれません。

キッズスペースは雨の日でも子どもが遊べる専用のスペースで、遊具などが置いてあります。親同士がコミュニケーションを深められるようソファーを置いたり、近接してママラウンジを設けるなどの工夫がみられます。

第1位:ラウンジ

ホテルライクなラウンジはマンションの顔でもある

ホテルライクなラウンジはマンションの顔でもある

ラウンジとは、バーカウンター、ソファー、テーブルなどがあるホテルのようなくつろげる空間のことで、利用の対象は居住者だけでなく、外部の人とのひと時を楽しめることを目的として設けられる場合もあります。

ロビー同様そのマンションの「顔」となる部分で、重厚な家具・インテリア、吹抜けなど、豪華なつくりになることが多く、高層マンションの上層階に設けられることもあります。10物件中、10件がラウンジを採用していました。

来訪者と少しの間話をしたい時などに、自宅に招きいれずにここで用事を済ますことができるので便利です。高層階にあるラウンジなら、低層階に住む人にも「眺め」の恩恵を享受できる場所となります。

時代を反映する共用施設

少し前は、代表的な共用施設というと「集会室」でした。その集会室も今は10物件中1件しか採用がありませんでした。今回ご紹介したパーティルームやゲストルーム、コンシェルジュは近年見られるようになった施設ですが、すっかり定着した感があります。例えば、大勢を招いてホームパーティをするという習慣が、私たち日本人にも定着してきたという「ライフスタイルの変化」も一因と言えそうです。

マンションライフを始めるのであれば、マンションならではのメリットも最大限活用したいもの。共用施設が充実していれば、その分自分たちの居住空間をより効率よく、コンパクトに計画することも可能です。ご自身にとって必要な共用施設であればそれは大きな魅力、メリットになります。購入時にはぜひチェックしてみてください。


【参考】
(前回調査)2010年4月
第5位:パーティルーム
第4位:ラウンジ
第3位:キッズルーム
第2位:ゲストルーム
第1位:フロント(コンシェルジュ)

【関連記事】
あるとうれしいマンション共用施設はなに?
マンションのコンシェルジュは何をしてくれる?

Copyright(c)2017 住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所 All rights reserved.

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。