仕事でミスしたときの対処法……謝罪イコール解決ではない

仕事でミスしたときの正しい対処法は?

謝罪も大事ですがその後の言動が信頼回復のカギ

上司にミスを指摘された、仕事のやり方について注意を受けた…。そんな時皆さんはどうしていますか。自分に非があることを認めた場合、謝罪の言葉を伝えていると思いますが、その後の言動については無頓着な人が多いかも知れません。

軽微なケースを除き、謝罪イコール解決ではありません。謝罪には、怒りに伴う攻撃性の部分をやわらげる効果がありますが、相手の不快感をなくすことまではできないといわれています。肝心なのは、むしろ謝罪した後。相手はミスした人の謝罪が心からのものであったのか、事態をおさめるための表面的なものだったのかを確認しています。謝罪後は信頼を回復する期間だと心得て、言動に注意していきたいところです。

<目次>  

反省しているかを観察されている自覚を

人は悪いと思っていないケースでも、事態を収めるために表面的な謝罪をします。皆さんも経験があると思いますが、相手が謝った場合でも、それが表面的な謝罪なのか、心からの謝罪だったのか経過観察をしていませんか?もし謝罪後の言動から、お詫びの言葉が表面的だったと感じたのなら、問題のリカバリーは難しくなります。 心から謝罪し反省している場合、相手にもそう感じてもらうような表現をする必要があります。

人はミスの程度や責任の状況などを考慮した上で、声のトーン、表情、信頼回復のための努力など様々な手がかりをもとに、本当に罪悪感を持っているのか判断しています。

9歳までの子供の場合、言葉のていねいさで謝罪の誠実度を判断するそうですが、大人には行動で示すほかありません。信頼回復をするためには、どんな点に気をつければいいのでしょうか。
 

信頼回復に必要な5つの要素

「反省してほしい」「二度と同じことが起きないように努力してほしい」「もう一度信じたい」。そんな気持ちの相手に反省と誠意を伝えるには以下の5つの要素が必要です。

1、 罪悪感の認識
ミスをした時には、相手も悪い、環境が悪い、タイミングが悪い、運が悪いといった責任転嫁をしがちです。しかし「自分は悪くない」といった気持ちはは相手に透けて見えるもの。過度に罪悪感を持つ必要はありませんが、悪いと思っていることが相手に伝わるよう言動を意識しましょう。無防備なSNSでの投稿などにも要注意です。

2、 責任の受容
ミスの原因は必ずしも一つとは限りません。ある意味避けられない事情もあるでしょう。しかし、そんな中にも、自分の落ち度はあるはず。その責任は受け止めているという部分を伝えるようにしましょう。ミスの原因を外部に転嫁した場合、また同じミスを繰り返しやすくなります。

3、 繰り返さない努力
指導する人は、同じミスをしてほしくないと心から思っています。失敗を成長の機会と捉え、繰り返さない努力が大切です。いつもより早く出勤する、チェックの書類を作るなど、相手にわかりやすい行動をするのがポイントです。

4、 約束の実行
「次からは必ず間に合わせます」「今後は○○の対策をします」といった約束は、あたりまえですが必ず実行しましょう。実行していることがわかりにくいものに関しては、「おかげさまでダブルチェックが習慣になりました」といった形で報告するのもよい方法です。

5、相手を大事にしている感の表現
誰でもミスをしたくてしているわけではありません。ところが悪意のないミスでも「軽んじられている」「大事にされていない」と怒る人もいます。怒らなくても、仕事や会社へのロイヤリティがないと評価する人もいますので、大事に考えているということを折に触れ伝えるようにしましょう。
 

もし二度目のミスをしてしまったら?

二度同じミスをしてしまうと謝罪も信頼回復も難しい

二度同じミスをしてしまうと謝罪も信頼回復も難しい

心から反省し、繰り返さない努力をしていても、なんらかの事情でまたミスをしてしまうことがあります。残念ながら、二度目となると謝罪も信頼回復も難しくなります。

もしミスに至った経緯や背景が一度目と違うのであれば、その部分を丁寧に説明しましょう。失敗してしまったことに違いはないのですが、全く同じミスを繰り返すよりは、以前とは違うという印象のほうが感情的に受け容れやすいものです。

明らかに同じミスの時には、前回以上に「罪悪感の認識」と「責任の受容」をハッキリと示して謝り続けます。スグには許してもらえないと思いますので、その後の言動を見てもらい、時間をかけて信頼を回復していきましょう。
 

リーダー必見!部下がミスをしたら?

部下のミスには冷静な伝え方が必要

部下のミスには冷静な伝え方が必要

ミスがどのような結果を引き起こすのか。その責任について認識させるような指導は、成長してもらうために必要です。しかし、相手を思っての指導であるなら、言い分も聞かずに決めつける、曖昧な理由で叱る、叱る基準が変わるといったことがあってはなりません。

もちろん、行き過ぎた叱責もNGです。仕事への温度差などを感じた場合には特に怒りの感情が出てくると思います。そんな時こそクールダウンをして、欲しい結果にフォーカスした指導をするようにしましょう。

具体的には「責任の受容」と「改善策の履行」を促し、今後の言動を見るということを伝えるといいでしょう。この時、思っているよりもゆっくり話すようにすると上手くいきます。

感情的になると「なんでできないんだ」「どうしてミスしたんだ」といった、言い訳を引き出すような質問や、「いつになったらできるんだ」といった答えようのない質問をしがちです。しかし、こういった質問は相手を困らせるばかりで、問題の解決には繋がりません。どうせなら「今後どうすればミスがなくなると思う?」「今回のことで何を学んだと思う?」といった前向きな質問をするようにしましょう。

もしかすると皆さんが上司から、過度な叱責をされることがあるかも知れません。そんな時は、丁寧な謝罪をした後に信頼回復を誓い、「不快な思いをさせてしまっていることが心苦しいので、お話はここまでにさせてください」と伝えて時間をおくといいでしょう。

ミスは自分を成長させるチャンスでもあり、行動を変えるチャンスでもあります。反省はしても後悔はせず、前向きに捉えましょう。

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