電話での伝え方をご紹介します
電話での伝え方
声だけで伝える難しさ
最近では電話にも映像がついたりしますが、ほとんどは「相手が見えない」という環境で話さなければなりません。「声」だけで伝えるというのは、なかなか難しいもの。マスコミの中で、ラジオは声だけのメディア。そこで話しているパーソナリティたちは、常に「音のみ」で伝えることを意識しながら話しています。リスナーに映像が見えるように話すこと、声に気持ちを入れて話すことなどです。「電話で話す」ということも同じシチュエーションです。ところが、ビジネスシーンを見ても、あまり意識されていないように感じます。
電話と直接の会話の違いはなんでしょう。「話しているお互いの表情が見えない」「言葉ですべてを表現しなければならない」というのが主な相違点です。
話していて相手の表情が見えないと、わかってもらっているのか不安になりますね。それは相手も同じ。会って話すよりも、どんな意味で言っているのかを捉えにくくなって、電話だとギクシャクしてしまう、ということもないですか。
また、すべてを「言葉」だけで説明しなければならないという点も、難しさの一つです。画や図で見せられたら、すぐ理解できても、言葉ではなかなか上手くできません。「これが……」などと身振り手振りをつけて話しても、相手には見えないので、何のことか? ということになってしまいます。あまり、代名詞を使うのも考えものです。
この図を、どう伝えますか?
まず、どこのポイントから話していったらいいかを考えてみてください。 |
では、スタート!
わかりやすく例え、順番を考える
上の図を上手く説明できましたか? どのポイントから始めたでしょうか? たとえば、「白い紙に正方形を書いてください……」とはじめると、白い紙の端っこに正方形が書かれているという結果になったりします。「白い紙の中央少し左に」という言葉を加えないと、同じ箇所に提示する図を正しく書いてもらえません。このように、ちょっとした説明不足で、相手に自分の意図することが伝わらなくなります。
音声だけで伝えるときには、相手は声を聞きながらイメージしていますので、どの順番で話をしていくといいか、を考えてみましょう。前出の図は
「これから図を描いていただきます。まず長方形の紙一枚と鉛筆を用意してください。A4でもB5でもいいですが、長い辺が上下になるように置いてください」。
いきなり、正方形の話をしても、相手は一点のことだけしか見えてきません。(なぜ、鉛筆かというと、相手が変更したいときに出来るため)
また、なにかイメージしやすいものに例えて伝えると、わかりやすくなります。サイズを伝えるときに、ただ「小さいもの」ではなく「手のひらに乗るくらい」というと、実際の大きさがイメージできます。
電話で話すときに気をつけたいポイントをご紹介しましょう。
声での表現はオーバー気味に
あなたの話が、どのように伝わっているかは、相手の声に集中して話をきくとわかってきます。
電話で話すときには、少しオーバーに表現すること。最近ではどんどん音質がクリアになっていますが、それでも少しメリハリをつけて話した方が、相手には聞きやすいです。いつも通りに「ありがとうございます」と言っても、電話だとそれなりになってしまいます。口をいつもより開けて、抑揚をつけてしっかりと話すようにしてみてください。
電話で伝える際の注意点!意外に伝わっている感情
「ねぇ、聞いているの?」なんて、電話口で言われたことはないでしょうか? ちょっと上の空で聞いていたのになんでわかるのだろう、と驚いて「うん、聞いている」と言ったなんてことも。寝ていたときに電話が鳴って、思わず出ると「あ、寝ていた?」と聞かれてビックリした、ということはないですか?これは、声から感じ取っているんですね。他に意識がいっていると、相手は「なんか聞いてないぞ」と感じます。眠っていて、なんとなく電話口に出た声をきいて「頭が働いてない感じだな」と思います。意外に声から感情や状態は伝わっていってしまうものなので、ビジネスシーンでは要注意です。「電話だから見えないし……」と思って侮らないほうがいいですよ。
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