「いま、ここ」に強烈なスポットライトを当てるのもキャリア構築の考え方です
その結果として、線で捉えたシンデレラストーリーは必要なくなることでしょう。エネルゲイア的な視点に立ったとき、人生は常に完結していると捉えることができます。未来への計画性よりも現在の偶然性が大切と説いた「計画的偶然性理論とは?」にやや近いポジションかも知れません。
アドラーの言う「導きの星」とは「他者への貢献」
通常、「導きの星」という言葉から頭に描くイメージは未来に輝く星をイメージすることでしょう。つまり、ビジョンであり、理想像であり、在りたい姿であり、目的地です。しかしながら、アドラーは違います。他者貢献と捉えています。「他者に貢献するのだ」という導きの星さえ失わなければ、迷うことはないし、なにをしてもいい。嫌われる人には嫌われ、自由に生きてかまわないと捉えています。この星を掲げていれば、つねに幸福とともにあり、仲間とともにあると考えるようになると説いています。
この本は今、何かしら自分自身を変えたいと思う人にお薦めできる本です。キャリアを考える上でユニークな視点を提示している点でも一読の価値はあろうかと思います。自分自身を見つめなおそうというタイミングで何回も読まれるそんな本かと思います。
推薦図書:
嫌われる勇気(ダイヤモンド社 2013年刊)