トマト栽培は家庭菜園の王道
「家庭菜園といえば、トマト!」というくらい、家庭菜園を始めた方なら、誰でも挑戦したくなる作物です。トマトは、畑でもプランターでも育てやすいので、ベランダ菜園にもおすすめです。
また、スーパーなどで一般的に売られているトマトは配送の都合上、完熟する前の段階で収穫されたものが多いのですが、自分で育てれば、完熟したものを収穫してその場で味わうことができます。収穫されたあとに箱の中で熟成した野菜と、その枝で完熟した野菜の味の違いを、実際に味わって体験してみてください。
<目次>
- トマト栽培は家庭菜園の王道
- トマトの栽培スケジュール
- ポイントは肥料!トマト栽培で準備するもの
- トマト栽培における手入れ方法
- トマト栽培は連作が禁物
- 初心者ならミニトマトの栽培を
- トマト栽培のトラブルQ&A
トマトの栽培スケジュール
初心者は、種よりも苗から育てる方が、失敗が少なく、おすすめです
良い苗の選び方は「家庭菜園の種と苗の選び方」を参照してください。
ポイントは肥料!トマト栽培で準備するもの
トマトは、肥料を少なめに育てた方が良い植物です。肥料が多すぎると、「窓あき茎」といって、茎に割れ目ができてしまったり、本来は枝が出るはずのない花房の先から、さらに枝が出てしまったりと、異常な育ち方をしてしまいます。植えつけ時にしっかりと土壌改良をし、元肥を入れておけば追肥はあまり必要でありません。トマトの苗と一緒に、土壌改良に必要なたい肥や炭、また元肥となる肥料(ボカシ肥料等)も一緒に準備しておきましょう(参照:「肥料の種類と使い方」)。
トマト栽培における手入れ方法
苗を植え付けたら、支柱を立て、紐で軽く結えておきます。また、トマトの手入れで最も重要なのは、「芽かき(摘芯)」です。
植え付けから10日ほど経つと、主軸から出た枝の付け根から、次から次へと脇芽が出てきます。この脇芽を手で軽くひねるようにして摘み取ることを「芽かき(摘芯)」といいます。脇芽を伸ばしっぱなしにしておくと、次々と枝数が増え、その先端には花芽も付き、特に問題ないように感じます。しかし、あまり花芽を増やし過ぎると、主枝の生長が遅れたり、実がつきすぎて味が落ちたりする原因にもなってしまいます。また、あまり、葉が混みあい過ぎると、風通しが悪くなり、病害虫の原因にもなってしまうので、適度に枝を整理することが必要です。
トマト栽培は連作が禁物
トマトはナス科の植物。ナス科の植物を毎年同じ場所で栽培すると、「連作障害」といって、病気が出やすくなるという欠点があります。さらに、「トマト → トマト」と続けて栽培するのはもちろん、「トマト → ナス」「ジャガイモ → トマト」という風に、たとえ品種が違っても、ナス科の植物を連作すると同じような問題が起こりやすくなるので注意が必要です。
また、トマトは雨に弱く、実に直接雨が当たると、割れが入ってしまったり、梅雨のような高温多湿の天気が続くと、うどんこ病やモザイク病などの病気が出やすくなります。そのためプロの農家は大抵、雨除けのハウスの中で栽培しています。トマトは乾燥したアンデス山脈原産の植物なので、このような特徴が出てしまうのです。現代の技術でいくら品種改良を繰り返しても、どうしても変えられない性質というものがあるようです。初心者ならミニトマトの栽培を
トマトは根が強く、育てやすい植物といわれていますが、大きなトマトを完熟させるのは、初心者には少々難しいかもしれません。初心者の方には、「ミニトマト」「プチトマト」と呼ばれている小型品種がおすすめです。普通の大きな品種を育てる際には、雨除けのハウスが必要なく、病害虫に強い「ホーム桃太郎」や「豊福」といった品種を選ぶようにすると良いでしょう。
また、最近は、デルモンテやカゴメなどの食品会社から独自の苗が販売されていたり、イタリアンの食材として使われるサンマルツアーノといった品種も売られていますので、中級者以上の方は、普段、スーパーなどでは手に入らない品種を選んで、育ててみてはいかがでしょうか?
トマト栽培のトラブルQ&A
Q:トマトを螺旋状に上手に伸ばす方法はありますか?
トマトの茎は、上に伸びていってしまうものなので、自然に上に伸ばしてあげる方がよいでしょう。その際、枝が混み合ったりして風通しや日当たりが悪くならないよう、適度に枝を整理しながら誘引してあげましょう。
Q:枝を上手に誘引するコツはありますか?
実ができると重くなるので、実が出そうな枝を挟むようにして、その上と下を軽く留めるようにすると枝が折れません。その際、キツく縛りすぎないのがポイントです。
枝が混みあってきそうであれば、その枝を根元から剪定してあげてください。脇芽は常に出続けるものなので、気付いたら摘んであげてください。いつまでも摘み続けてOKです。
【参考記事】
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