フランスで消えゆくfumeur(喫煙者)
煙草から電子タバコへ
そのためこれまではたばこでfumée(フュメ/煙)を吸っていたfumeurたちも、今や電子タバコでニコチン入りのvapeur(ヴァプール/蒸気)を吸引する存在ですのでvapoteur(ヴァポトゥール)と呼ばれるようになってきています。
フェミニズムはもう古い?!
フランス人権宣言の正式名称は、Déclaration des croits de l'homme et du citoyen(人間と市民の権利の宣言)。この中でhomme(オム)という単語は「男性」を指す言葉であり、citoyen(シトワイヤン/市民)という単語も男性形になっています。そこにfemme(女)が含まれていないことを問題視したオランプ・ド・グージュが発表したのがféminisme(フェミニスム/フェミニズム)運動の始まりと言われるDéclaration des droits de la femme et de la citoyenne(女性と女市民の権利宣言)。hommeがfemmeに、男性形のcitoyenが女性形のcitoyenne(シトワイエンヌ)にきちんと書き変えられています。そんなféminisme運動の元祖ともいえる国フランスにおいても、masculinisme(マスキュリニスム)という単語が辞書におさめられる時代がやってきました。masculinismeとは、社会において男性の権利の拡張を要求し、男性に対する性差別の撤廃を目指す思想や運動全般のことを指します。いわば、féminismeの男性版ですね。日本ですと男性差別の対象として「女性専用車両」などが時に議論の的になったりすることがありますが、まだまだ言葉としては浸透していない感があるのではないでしょうか?
こういう単語が辞書に入ってくると時代は大きく変わりつつあるのかなという気がしてきますね。関連サイトでぜひその他の新語もチェックしてみてください。新しい発見がきっとありますよ!
【関連サイト】
・『Les nouveaux mots du dictionnaire 2015』(2015年の新語とその定義をフランス語で読むことができます。)