中国語における食事に関する表現

中国語の表現の中で、食事の席に関する言葉はたくさんあります。ここでは、その中からいくつかをピックアップして、中国人の考え方を見ていきます。

■趁热吃(chen4 re4 chi1)
<意味>熱いうちに食べなさい。

中国人と交流するようになって、まず驚いたのがこの表現でした。中国人の友人宅へ遊びに行き、ご飯を食べるときはもちろんのこと、中華街で肉まんを買って、どこか座る場所を探していたときにも店員さんからこう言われました。曰く、「歩きながら食べることより、冷たくなったものを食べる方が行儀が悪い」とのこと。

これは中国人と食事を共にするときには必ず意識しておきたいポイントで、中国伝統医学では、冷たいものや旬が夏の食べ物は身体を冷やすのだそうです。したがって、日本人には豪華に感じる幕の内弁当も、彼らには喜ばれないことが多いです。たとえコンビニ弁当であっても、レンジで温められていることの方が重要。

我々が想像する以上に、冷たいものをあまり口にしたがらないので、充分配慮したいです。また、若い人でも毎朝お白湯を飲んでから行動開始、という人も少なくないです。そういえば、中国の街角ではよく給湯スポットを見かけます。

■酒后吐真言(jiu3 hou4 tu3 zhen1 yan2)
<意味>酒を飲んでようやく本音が出る。

お酒が大好きな彼らは、仕事の宴会でも同じだと言います。日本では「アルハラでは」と思われるかもしれませんが、お酒を飲まないことには仕事の話も進まない、ということが中国のビジネスシーンではままあります。また、日本では「無礼講」という表現で、酒の席であればある程度ハメをはずしても許されることがありますが、中国人はお酒を飲んでいても頭はいたって冷静。酔って絡んだりした日には人間関係の危機というレベルです。充分注意してください。

中国語を始めたばかりの人が、中華料理店で「干杯(ガンベイ)!干杯!」と楽しそうに叫んでグラスを合わせているのをたまに見かけます。中国語での「干杯(gan1 bei1)!」は「杯を干す」、すなわち「一気飲み」を意味しますから、内心ヒヤヒヤします。大陸ではぐくまれたあの酒量を見くびってはいけません。ちなみに、日本語でいう「ザル」(酒豪)、中国語では「海量(hai3 liang4)」と言います。その分母からして発想法が異なりますね。
火鍋、二色鍋

二色の火鍋。赤い方は、唐辛子たっぷりで、まさに「辣」。


■酸甜苦辣(suan1 tian2 ku3 la4)
<意味>酸いも甘いも。

日本語では「酸い」と「甘い」、二つの味覚で表される言葉ですが、中国語ではさらに「苦、辣
(苦い、辛い)」が続きます。より言葉の奥行きが深くなっていますね。日本語と同じように、人生で遭遇するさまざまな出来事や、それにより引き起こされる感情に用います。

ちなみにこの言葉、第一声から第四声までが順番に出てくるのです(suan1 tian2 ku3 la4)。だからといって発音練習に使っていると、周りから何か人生に思い悩んでいるのではと無用な心配をされそうです。練習場所には細心の注意を払いましょう。

ところで、みなさんは中華料理での「辛い」という表現、二種類あるのはご存じですか。一つは「麻(ma2)」、もう一つは「辣(la4)」。二つ合わせた「麻辣(マーラー)」という表現もあります。「麻」は、舌がしびれるような辛さ。辛さというよりは風味です。主に、花山椒によってつけられる風味。「辣」は、唐辛子による辛さで、我々が中華料理に対して感じる、あの辛さです。これを押さえておけば、中華料理屋さんでメニューを見たとき、少しは味の想像がつくようになるかもしれません。

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