「梅雨」は中国語?

「梅雨」は中国語?

「梅雨」は中国語?

日本の暦の中には中国から伝わったものがたくさん溶け込んでいます。
十干十二支や二十四節気、陰暦、中秋の名月や七夕など。それらは中国語読みもできますし、日中共通の文化として話題にしたり、違いを比較して楽しんだりすることができます。

関連記事:「節分」は中国で通じる?

それでは、「梅雨」はどうでしょうか?
 

いつからいつまでが梅雨?

そもそも「梅雨」とは、いつの時期を指すのでしょうか?

天気予報で「●●地方が梅雨入りしました」などと言われますし、時候のあいさつで「梅雨明け宣言が待たれます」という言葉も交わされますね。
そういうわけで、梅雨前線の登場や気圧配置を基に「梅雨の時期は気象庁が決めている」というのが一般的なイメージでしょう。

気象現象としての「梅雨」は、気象予報士の方にお聞きすれば厳密な定義を教えてもらえると思います。

しかし、ここで話題にしているのは暦の話ですので、気象現象としての梅雨についてはひとまず置いておきましょう。
暦の上では二十四節気を基に、梅雨の時期が決まっています。

芒種の後の壬の日が梅雨入り
小暑の後の壬の日が梅雨明け


参考:二十四節気についてfromこよみのページ

暦の上で決められている梅雨の時期には、他の説もあります。けれどそれほど大きな時期のずれはなく、いずれも陰暦の5月頃、現在の6月頃です。
 

さみだれ=五月雨=梅雨

中国語の話から逸れますが、日本語の「五月雨」と書く「さみだれ」は陰暦5月頃に降る長雨のことで、つまり梅雨と同じものなのです。

五月雨という言葉は、古くは古今和歌集に見ることができます。(これより古い時代にも使われていたかもしれませんが、現時点では調べきることができませんでした)

「さみだれ」という和語があったにも関わらず、現代で「梅雨」という言葉が一般的に使われるようになった背景には、中国語の影響がありそうです。
結局、「梅雨」は中国で通じるの?
 

【梅雨】は中国語で[mei2yu3]

「梅雨」は中国語の辞書にも載っています。辞書によると「黄梅雨」。「黄梅」とは梅の実が熟すという意味です。中国では、揚子江中・下流域で晩春から初夏にかけて、梅が熟す時期にあたり、その時期に長雨がよく降ります。
梅の時期の長雨だから【梅雨】[mei2yu3]と呼ばれるようになったようですが、もう1つ説があります。
 

湿気が多くてカビが生えやすいから【黴雨】[mei2yu3]

もう1つの説は、湿気が多くてカビが発生しやすいので【黴雨】(簡体字の黴は、雨冠に毎)[mei2yu3]という説もあります。

というわけで【梅雨】の語源には2つ説があるということがわかったのですが、望月の個人的な意見を言わせていただくと、どちらの説が真相なのか?と追求する必要はないと思います。

【梅雨】も【黴雨】も、発音は同じ。誰が最初に言い始めたかはわかりませんが、みんなが[mei2yu3]と口伝えにその雨のことを呼び始めて、誰かが紙にそれを書き留める時に両方の文字を当てたのではないでしょうか?
 

日本語でも【梅雨】=【黴雨】=「ばいう」


ちなみに、日本語で「梅雨」は「ばいう」とも読みますが、日本語の辞書で梅雨について調べると同じように「梅が熟す時期説」と「カビが発生しやすい時期説」の両方が載っています。

日本の梅の収穫時期は6月中旬から下旬。つまりその前が「梅の熟す時期」ですから梅雨時とぴったり一致しますね。

そして「黴雨」を日本語読みすると「ばいう」となります。

「梅雨」「黴雨」という言葉はおそらく、中国から日本に伝わってきて、その言葉の定義が日本の環境にぴったりと当てはまったため、すんなりと定着したのではないかと考えられそうです。

関連単語:梅雨入り【入梅】[ru4mei2] 梅雨明け【出梅】[chu1mei2]
こちらも日本語の「にゅうばい」「しゅつばい」とまったくおなじですね。
 
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