白樺が原料のキシリトールは、フィンランド人一押しの虫歯予防アイテム
フィンランドのガムやタブレット、グミ、歯磨き粉に当たり前に使用されているキシリトールは、虫歯予防効果が高いので歯医者さんも推奨
日本でもすっかりお馴染みのキシリトールという甘味料。口にすれば砂糖と同じように甘みを感じられるのに、その成分は砂糖とはまったく別物です。歯を溶かす酸の原料にならないだけでなく、そうとは知らず糖の分解をしようとする口内細菌の活発度を大きく抑制してくれる効果があると言われています。
キシリトールの原料は、フィンランドに豊富にある白樺などの樺の木に含まれている
キシリトール自体はもともとドイツやフランスの研究者たちが発見した天然甘味料でしたが、その原材料となる白樺などの樺の木資源に恵まれたフィンランドで1970年代に研究が進みました。その結果、虫歯予防にとても効果的であること、さらには糖尿病対策や骨粗しょう症、中耳炎治療にも役立つ可能性があることが、明らかにされてきたのです。とりわけ、フィンランドでは虫歯予防効果に注目が高まり、学校や病院で、妊婦さんや子供たちに積極的な摂取を促すようになりました。その甲斐あって、今やフィンランド人は世界有数の虫歯知らずな民族に。
スーパーにはこんなにも多種多様なキシリトールガムパッケージがずらり
実はフィンランド人は、日本人のように歯ブラシを携帯して、学校や職場でランチ後に歯磨き……という習慣はほぼありません。歯磨きは基本的に朝・晩の2回。その代わり、カバンの中に常にキシリトールガムの袋を携帯していて、昼食やおやつの後にさっと1,2粒口にするのが習慣になっています。ガムは、歯の汚れを洗い流したり再石灰化を促す唾液の分泌を促進してくれるので、二重に歯に良いのだとか。
またフィンランドでは、「食事の直後の歯磨きは、溶けやすい状態になった歯をさらに傷つけてしまう」という発想が浸透しているので、朝ごはんや夕食の後もすぐ歯磨きをするのではなく、時間を置くようにして、合間にひとまずキシリトールガムを噛んでしのいでいる人もいます。こうした新習慣を見習えば、私たちにもフィンランド人のような美しい歯を手に入れることができるのかも!?
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