校長に直談判! 16歳で単身スイスへ
15歳、中学の卒業式にて(右端)
「入学する気満々で帰ってきました。親には“高校も始まることだしちょっと考えなさい”と言われたけど、きかないんですよね。今も昔も我が儘娘なので、もう行くと決めたら行くと(笑)」
高校を1年の一学期で中退し、16歳で晴れてスイスに留学を果たす。
留学先は、スイス・チューリッヒ国立バレエ学校。ミラノ・スカラ座バレエ団出身ダンサーとモーリス・ベジャール・バレエ団出身ダンサーの夫婦が教師という、個性の強い学校だった。クラス編成もユニークで、年齢もバラバラなら国籍も多彩な生徒が集う。なかでも校長のお気に入りの生徒で構成したクラスがあり、彼女もそこに加えられることになる。同級生には、現在新国立劇場バレエ団でソリストとして活躍する丸尾孝子も在籍していた。
「ビシバシやられました。やっぱり日本とは全然違いました」
とはいうものの、初の海外生活を大いに満喫していた様子。ホームシックに陥ることも一切なく、英語も現地で自然と身につけている。
「もう、いろんなことが新しくて……。ずっとバレエばかりやってたから日本では友達なんていなかったけど、向こうで初めて友達ができた。おまけに日本ではほとんどいなかった男友達もできて、“人生バラ色!”って感じ(笑)。私の青春です」
スイス・チューリッヒ国立バレエ学校の学生として、ローザンヌ国際バレエコンクールにも参加している。コンクール中のクラス・レッスンでは、モダンで高い評価を受けた。
「そこからですね、自分にはモダンが向いているのかな、と思いはじめたのは……」
チューリッヒ時代(右)