社内での評価が世間一般での評価とは限らない
きちんと自己を評価できていますか?
キャリア論ではこの時期を「キャリアの危機」と呼んでいます。気がつくと前半戦が終わり、後半戦を迎え、漠然とした未来への不安を抱える時期で、人生の踊り場のような時期と捉えられています。大手企業を中心に、40代~50代でキャリアの選択を余儀なくされます。
ガイドの私が15年以上前から問題提起してきたのは日本企業の人材評価の閉鎖性です。つまり、社内で評価されている人でもヘッドハンターのような外部の専門家が評価すると大きなかい離があることは多いものです。いわゆる、人材の内外価格差です。
1997年当時の四大証券の一つであった山一證券の経営破たんがありましたが、大手ヘッドハンティング会社での仕事を請け負っていた関係もあり、多くの山一の社員の方々とお目に掛かりました。愕然としたのは、営業課長のポジションで年収1000万円の方が、こちらの外部評価では650~700万円の年収だったと記憶しています。
アウトプレースメント会社(再就職支援会社)でも能力評価等の自己分析作業をしますが、現実の問題として、40代以降の再就職先の年収はこれまでの良くて7割、普通で5割、悪いと3割と言われています。
これからはプロとしての卓越した能力が求められる
今までと違い、転職社会が一般化してくると即戦力としての期待です。その領域のプロとして成果を出し、組織に貢献するかどうかが求められるのです。経験上、どんなに長くても1ヶ月間もあればその人の評価が固まります。できる人(能力がある)かできない人(能力はない)か、できた人(人柄がいい)かできていない人(人柄がよくない)か、ということです。今後は人柄よりもより能力を評価していくことでしょう。人材評価の重み付けとして、これまでの4:6から今後は2:8くらいのイメージを持つとよいでしょう。