(1)雨の日にもひとりで通える場所にあるか
「雨の日にもひとりで通える場所にあるか」ということも忘れずに条件に入れるようにしましょう。
受験学年になると、毎日のように塾に通うことになります。日々の通塾が負担にならない目安は小学生であれば自転車で10分以内、中学生なら自転車で15分くらいまでです。
(2)進学塾か補習塾か
塾は進学塾と補習塾に大別できます。どちらのタイプの塾かによって、教わる内容が全く変わってきます。進学塾では入試日からさかのぼってカリキュラムが組まれています。そのため、学校の学習進度や内容とはギャップがあり、入試で高得点を取れるようになるための合理的な指導が行われます。少しでもレベルの高い学校に進学したいという考えで、学校の勉強もそれほど問題がなければ進学塾の選択をお勧めします。一方、補習塾では近隣の学校の学習進度に合わせた授業になっています。学校の授業についていくのが難しい場合は補習塾での勉強が向いています。また、とにかく学校の学習を中心に進めたいという場合も補習塾のカリキュラムが合っているといえるでしょう。
(3)集団授業か個別指導か
また、塾は指導形態によって、集団授業か個別指導かによって分けられます。我が子のペースに合わせて親身に教えてもらえるから個別指導の方がいいと考えるのは早急です。個別指導塾の講師は集団授業の塾よりも多くの講師が必要であり、コストを下げるために大学生アルバイトの率が高くなります。採用基準のハードルも一般的に集団授業の塾の方が高く、指導の効果の面からは、集団授業と個別指導のどちらかを優位と決めることはできません。集団授業はクラスの生徒の中での競争意識も芽生えやすく、勉強のモチベーションも保ちやすいというメリットもあります。一方で苦手科目の授業についていくのが難しかったり、授業を欠席すると未習のままカリキュラムが進んでしまったりするというリスクもあります。まずは集団授業の無料体験授業を受けてみて、しっくりこなかったら個別指導の塾に行って苦手科目に絞って受講をして克服に努めるがいいでしょう。
(4)大手チェーン塾か個人経営塾か
さらに塾を経営形態から2つに大別できます。大手チェーン塾と個人経営塾です。大手塾は指導のノウハウが体系的に整理されていて、合理的な指導を受けることが一応担保されています。その反面、どんな特性を持った子どもでも一律な指導を受けることになりがちです。一方、個人経営塾は決められたカリキュラム通りに指導を進めなければならないという制約がなく、受講科目や宿題の量なども臨機応変に対応してもらえます。ただ、個人経営塾は塾長の個性があらゆる面ではっきり表れるので好き嫌いが分かれやすいということも。親だけでなく、必ず子どもも一緒に話を聞きに行って合いそうかどうかを確かめてください。
(5)受講クラス、クラスの中での学力位置づけはどうか
どこの塾でもたいてい入塾前に無料の学力診断テストを受けさせてもらえます。そのテストがクラス分けテストを兼ねています。学力診断テストを受けた結果、どこのクラスに振り分けられ、そのクラスの中で成績がどれくらいの位置づけなのかを聞いてみてください。最上位クラスの上位に位置するようであればもっとハイレベルな塾生が集まる塾を選んだ方が学力を伸ばせる可能性が高いです。(6)年間トータルの学費はいくらかかるのか
年間トータルの学費はいくらかかるのかは必ず確認したほうがいいです。授業料以外にテキスト費やテスト費がかかる塾は多いので「授業料=ひと月に支払う費用」だと思っていると予想外の出費になります。また、季節講習会の他に夏期合宿や正月特訓などがある塾も多く、これらのイベントは高額になりがちです。学費の支払いが厳しくなってやむなく途中退塾、とならないようにマネープランを立ててください。(7)授業を体験してみる
最後に必ず必要なのが子どもが実際に授業を体験してみるということ。どこの塾も無料体験授業を実施しています。さまざまな条件を調べて「ここは!」という塾が見つかったら、すべての科目の授業を受けてみてください。どんなに塾の運営方針が家庭の考えに合っても、講師の指導力が高くても、教わる子ども自身が生理的に合わないなんていうことも珍しくありません。長く通える塾か、本人に意思確認してください。さて、いかがでしたでしょうか。上記の確認ポイントを押さえて、受験終了までがんばれる塾を見つけ出してくださいね。