リニューアルした「十火JUKKA」
2009年に見たことも味わったこともない新しい米菓を発表した「十火JUKKA」(じゅっか。以下「十火」)。あれから5年経つ今年5月に新作の登場と共に味やパッケージもリニューアル。改めて「十火」の提案する米菓の魅力に迫ります。東京・南青山「十火JUKKA」
2009年に東京・南青山にオープンした創作米菓ブランド「十火」。人気を受けて現在は、東京・北海道・大阪の百貨店にも出店をしています。「十火」の母体は明治35年創業の大阪の米菓製造販売の「とよす」。老舗でありながら、常に時代の流れを読み、時代の先を行くお菓子作りと経営を行っています。
「もっと身近にご自宅で味わい、楽しんでいただくため」という今回のリニューアル。手軽な袋入りの新作が登場するなど楽しみが広がりました。
代表作「丸maro」と新作の「鞠mari」
「十火」の代表作「丸maro」は、伸びが良く、粘りが強いもち米、ヒメノモチを粉にして餅にし、乾燥させてから丁寧に煎り焼きしたもの。元は四角い餅が、煎るうちに自然とまん丸になり、驚くほどふんわりとした食感と優しい口溶けが生まれるのだそうです。定番は2種類で、上品な甘さが魅力の「和三盆」と、甘酸っぱくフルーティーな「苺」。紅白のコントラストで引菓子にも人気とのことでした。このほか季節限定の味もあり、5月末まで限定の「丸maro グレープフルーツ&マンゴー」は、それぞれの果実の風味がそのまま生かされた逸品。無着色ながら果実そのものの鮮やかな色合いです。
6月~8月末限定の味は「丸maro カシスソーダ&柚子スカッシュ」。暑い時期に嬉しい爽やかなフレーバーです。
今回のリニューアルの目玉となるのが新作の「鞠mari」。「丸maro」ほどきれいなまん丸ではないのは、手をかけすぎずに自然な膨らみに任せ、焼き上げたため。大きく膨らんだ「鞠mari」は、ふんわりとして軽やか。8種類のうち4種類がチーズ味で、ゴルゴンゾーラ・エメンタール・チェダー・モッツァレラ。それぞれの特徴を生かしたパウダーをまぶし仕上げています。
甘味は木苺・抹茶・黒糖・オレンジの4種類。中でも甘酸っぱい木苺が印象に残りました。ちなみに試食時に勧めて頂いた飲み物はプロセッコ。泡を思わせるふわっとした食感の「丸maro」や「鞠mari」は、スパークリング・ワインと好相性でした。
「丸maro」が箱入りなのに対して「鞠mari」は気軽な印象の袋入りなので、例えば自宅や友人宅でのお酒のお供やちょっとした差し入れなど、かしこまり過ぎない場にぴったりです。
極薄の「箔haku」とシンプルな「餅mochi」
お酒に合う、というところでは極薄の「箔haku」。パリパリとした軽やかさの中にお米の風味はあるけれど、どちらかというと洋の要素が強く感じられるお菓子。酸味の中にチーズやバジルが香る「トマト」やポテトサラダを思わせる新作「ポテト」など、おつまみにも最適です。
一見地味ながら「十火」らしさを感じる「餅mochi」。ヒメノモチで作った餅を乾燥し、ふっくらと焼き上げたもの。長崎県対馬の釜炊きの塩、浜御塩(はまみしお)とほのかな鰹の風味、生地の香ばしさの加減が良く後を引きます。ふんわりと膨らんだ生地はサクサクホロホロ。「丸maro」や「鞠mari」の原点のような存在です。
上に挙げた従来の米菓の枠を超えたお菓子の他にも、伝統的な製法で作られた煎餅「匠takumi」、新作のお米のフィナンシェ「錬ren」などがあり、世代や国籍を問わず楽しめる多彩なラインアップ。「十火」の提案する米菓は自由で楽しく、それでいてお米の存在感はしっかり。これからの「十火」にも注目です。
■ 「十火JUKKA」
※新商品のオンラインショップでの販売は
2014年6月中旬より開始予定
所在地:東京都港区南青山5-9-8
東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線
「表参道」駅 B1出口より徒歩3分
電話: 03-3498-0188
営業時間:10:00~20:00(平日)~18:00(日・祝日)
定休日:なし。ただし1/1~3はお休み
地図:十火