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ネットワークオーディオにWindows Media Playerを使う(5ページ目)

先回の記事は、ネットワークオーディオにNASを利用する内容だった。今回は、NASの代わりにWindowsに標準で装備されているWindows Media Playerを使うための記事を届けよう。WMPなのでWindowsをインストールしているハードディスクをNAS代わりに利用できる。

岡田 庄司

執筆者:岡田 庄司

LAN・無線LANガイド

音楽リッピング用コーデック

CDをリッピングするときには、通常FLACなどの圧縮コーデックを利用する。FLACであれば、アルバム名/アーティスト名/曲名といったタグ情報を音楽情報と共に保存できる。先に述べたWindows Media オーディオ ロスレスも同様だ。

FLACやWindows Media オーディオ ロスレスは、可逆圧縮のコーデック。可逆圧縮とは、再生時に圧縮を戻すと完全に元のデータ、つまり圧縮前のデータになるということだ。これなら、理論上、音質の変化はないはずだ。

FLACとWAVは明らかに違う

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WAVの無圧縮でリッピングする。

同じCDをFLACやWindows Media オーディオ ロスレス、そしてデータ圧縮のないWAVでリッピングしてみた。理論的には、音質の変化はないはずだ。

ところが、上質なアンプとスピーカーを利用して試聴すると、明らかに違いが分かる。理由は、「FLACやWindows Media オーディオ ロスレスは、圧縮を解除する際にCPUパワーを利用するからだ。」と言う人もいるが、はっきりしない。しかし、現に出てくる音は、異なる。これは、オーディオマニアの間ではよく言われることだ。私なりに音の感想を書くと以下のようになる。

可逆圧縮:若干音が薄くなる。少しざらつき感が出る。
WAV:中身の詰まった音がする。ちょうど、おろしたてのマジックインキで線を描いた感じ。

試しに、ブラインドテストを行ってみた。第3者に可逆圧縮の音とWAVの音を順不同で再生してもらい、被験者がどちらかを当てるテストだ。これも当然言い当てることができた。すべての音楽ジャンルで言い当てることができるかというと、そうとも言えないが、違いの分かるCDは存在する。

「それなら、リッピングはすべてWAVですればよい。」ということになるが、さてどうだろうか。

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