長期金利は再び低位安定に

2014年4月中旬、一時肝を冷やすような下落局面があったとはいえ、おおむね株式市場は揉み合いに終始したことから、投資家のリスク回避姿勢は高まりませんでした。質への投資の動きも見られなかったことから、長期金利を始めとする市場金利もほぼ横ばいの動きとなった4月、1カ月でした。

10年の長期金利は月初の0.617%が月末0.623%と言うように、0.006%という極わずかな上昇に留まっています。終値ベースでは1度も0.5%台に下落していないことから、長期金利も概ね横ばいの動きと言えるでしょう。

10年よりも短い短期や中期、あるいは10年超の超超期の市場金利も長期金利同様に横ばい、正確に言えば10年よりも振幅は小さい状況でした。4月から新年度に入ったことから、2014年3月までと異なる動きが出るかと思われましたが、むしろ無風状態と言った方が正しいようです。

一部の専門家は、4月に2度ある金融政策決定会合のいずれかで追加緩和があるのではないかと予想していたことから、金融政策決定会合後に機関投資家のポジション調整により一時的な乱高下があるかもと身構えましたが、それも杞憂に終わったようです。無風というより、ベタ凪と言った方が正しいのかもしれません。この状況も、異次元緩和の影響と考えられます。

余談ですが、4月14日には約13年振りに10年長期国債の売買が成立しなかった事が話題になりましたが、他の国債の売買は成立しています。また、相対取引のデータ等は開示されていないことから、ことさら大騒ぎすることではないでしょう。

フラット35は史上最低更新

4月の1ヵ月間、長期金利はほぼ横ばいで推移したものの、フラット35の5月の融資金利は、主力である返済期間21年以上の金利が史上最低を更新しました。2014年3月の市場最低金利1.74%を0.1%下回る1.73%(引き下げ幅は0.02%)になりました。

返済期間20年以下の適用金利も、0.02%引き下げられ1.45%になっています。いずれも融資額90%以下に適用される融資金利です。フラット35は低位で一進一退を繰り返していますが、史上最低を更新すると言っても小数点以下第2位の世界に過ぎません。底を打って反転がいつかは断定できませんが、その融資金利の水準は、限り無くボトム圏にあることだけは間違いないと判断できそうです。

一方、民間銀行の固定金利選択型住宅ローンの2014年5月の融資金利は、市場金利の動きを受けてほとんど動きがない状態です。固定期間が10年超の期間のものが0.05%程度引き上げた銀行があるに過ぎません。

また、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行の短期固定の大盤振舞いは、2014年3月末に終了して以降、復活しておりません。三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行は、5年固定、10年固定を当初2.2%優遇。当初の固定期間が終了すると、返済終了まで1.4%の優遇は2014年4月に引き続き行っています。

2014年5月の融資金利を見る限りは、フラット35が史上最低水準を更新と頑張っているものの、民間銀行はほとんど動きがないというやや劣勢と感じがします。なお、民間銀行の変動金利型の融資金利は、全く動きがない状態が続いています。

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