東洋医学から考える五十肩
東洋医学では、身体に起こる変調の原因を感情が原因で発生する内因、気候が原因で発生する外因、そのどちらとも分類できないものを不内外因と呼びます。この不内外因にはなんらか運動器の損傷による「外傷」も含まれ、肩関節周囲炎はこちらに分類されると考えられます。東洋医学において外傷は身体のなかに?血を発生させる原因とされ、外傷の後に運動器のみならず内蔵に対し大きな病変を引き起こすと言われています。
こうしたことから、肩関節周囲炎では肩周囲の関節包や滑液包に外傷が発生したことにより血(けつ)の流れが滞り?血が肩周囲に発生している状態と考えることができます。
血の流れを調整する働きを持つ隔兪
こうした症状には全身の血が集まると考えられている隔兪(かくゆ)に対しマッサージを行うと、血の流れがスムーズになると言われています。隔兪は肩甲骨の下端の高さの背骨のでっぱり(第七胸椎棘突起)の外側指二本分のところに位置しています。
■肩甲骨周囲のツボも効果的
棘下筋のなかに位置する天宗
小円筋のなかにある肩貞
夜間痛に効果的な中府
肩に痛みを感じた場合は様々な原因が考えられますので、必ず医療機関の診察を受けるようにしてください。もし肩関節周囲炎であると診察されたら、医師やリハビリテーション専門職の方と相談し、ご自宅などでツボも利用されてみてはいかがでしょうか。また、今回ご紹介したツボは肩こりなどにも有効であると考えられます。ぜひお試しください。