なんでもないけれどおいしい、懐かしい味
コッペパンにはさむ具材は5種類。素材感のあるクリーミーなポテトサラダ、さっくりと揚がったビフカツなど。「ホテルの昔ながらの味、洋食屋さんの味。みんながおいしいと思うもの、懐かしいものを今の感じで提供したい」というのは小川さん。そこで二人はまるで双子のように「なんでもないけどおいしい!というものを」と声を合わせて楽しそうに笑いました。ポテサラ
イチオシの「ポテサラ」(280円)はポテトサラダに紫玉ねぎ、いんげん、ブロッコリー、茹でたまごなど、具だくさん。これは季節で変わります。ジャガイモはメークインを粉吹きいものようにして、フレンチドレッシングで下味をつけ、マヨネーズで和えています。なんでもないけど、おいしい。誰でも知っているお総菜だからいっそう、料理人の技を感じさせられます。
ビーフカツ
「ビーフカツ」(490円)はシェフの金井さんの地元の名店、千駄木のコシヅカハム(千駄木腰塚)の穀物だけを食べて育ったオーストラリアビーフの柔らかな赤身肉を使用。全粒粉のコッペパンにキャベツのハニーマスタード和えとともにはさまれています。カツサンドには甘めのソースがぴったりです。
みかん
「みかん」(270円)は温州みかんの果汁入りの白餡とホイップしたクリームチーズをブリオッシュコッペパンにサンド。「みかんヨーグルトをイメージした」というそれは、どことなく懐かしくやさしい味わい。これが絶妙なバランス。意外にも、ブリオッシュ生地とよく合っていました。
いちごカスター
バランスの大切さを想うのは「イチゴカスター」(320円)。マスカルポーネ入りのカスタードと旬の苺をプレーンなコッペパンにはさんでいます。こちらはブリオッシュよりプレーンが合う。おいしいフルーツサンドを思わせる味です。
あんバタ
1950年代に学校給食としてひろく普及したコッペパンは、今の上野界隈の雰囲気にも合って、どこかレトロな様子でありながら、味はずっと上質な進化を遂げている。それはイアナックという素敵なパン屋さんの底力ですが、「なんでもないけどおいしい」感、満載です。これからの季節、階上の公園でコッペパンランチも気持ちいいですね。
お土産にも、お弁当にも
■イアコッペ
住所:東京都台東区上野公園1-2 上野の森さくらテラス3F
電話:03-5812-4880
営業時間 10時~20時 年中無休
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