「併用住宅」とは、ひとつの建物の中に、賃貸住宅や店舗など、自宅以外の他の用途をもたせた建物のことです。中でも最も多いのが「賃貸併用住宅」で、併用住宅の80~90%を占めます。
ここでは、3階建て賃貸併用住宅を中心に、併用住宅のメリットについてご説明しましょう。

賃貸併用住宅のメリット

賃貸併用住宅の一つめのメリットは、快適性です。
例えば、建物の最上階を自宅部分にすることで、環境のよい空間をつくることができます。具体的には、1~2階を賃貸住宅にして、3階を自宅にするといったケースが考えられます。住宅が密集しているなど条件の厳しい都市部においては、最上階に生活空間を確保することで、日当たりや風通しがよく見晴らしのよい住空間を手に入れることができます。しかも、3階のワンフロアで生活すれば、平屋住宅のように縦移動のない生活ができるので、日々の家事も楽にこなせるでしょう。

併用住宅では1、2階を賃貸とし、環境のよい3階を自宅部分にするとプライバシーを確保しながら開放的な空間を実現することも可能に

併用住宅では1、2階を賃貸とし、環境のよい3階を自宅部分にするとプライバシーを確保しながら開放的な空間を実現することも可能に


二つめのメリットは、経済性です。
賃貸部分を設けることで建築費はあがりますが、ローン返済を軽減、もしくは実質自己資金0円でも建て替えが可能であったり、場合によっては収入を得られる可能性さえあるのです。
下記に例を挙げながら説明していきましょう。

(A)建設費5,000万円で賃貸住戸が3戸の建物の場合
  • 自宅部(3,200万円)十賃貸1K×3戸(1,800万円)
  • 月々のローン返済:15万円
  • 家賃収入:1戸5万円×3戸=15万円
この場合のように、家賃収入と月々のローン返済が同じ額となれば、返済額0円で自宅を建築できます。
さらに、立地条件がよく、家賃を高額にできれば、収入を得ることができますね。この例でいくと、家賃を8万円にできれば、家賃収入は24万円。ローン返済を差し引くと月々9万円の収入が得られることになります。

また、家賃を増額できなくても、賃貸住戸を増やすことができれば、建設費が高くなったとしてもそれを補って収入を得ることができる場合もあります。
それが下記の例です。

(B)建設費9,200万円で賃貸住宅が10戸の場合
  • 自宅部(3,200万円)十賃貸1K×10戸(6,000万円)
  • 月々のローン返済:30万円
  • 家賃収入:1戸5万円×10戸=50万円
(B)の場合は、家賃収入から月々のローン返済を差し引いた残りの20万円が月々の収入になります。また、この例でも、家賃を8万円にできれば家賃収入は80万円となり、月50万円の収入が得られます。

ここに挙げた例はあくまでサンプルで、わかりやすくするために税金やメンテナンス費用などを含めていません。実際には、経費など長期に渡ってかかる費用を計算し、収支バランスを検討する必要があります。

3階建て賃貸併用住宅で、メリットを得やすいケースとは?

(A)と(B)のケースを比べるとよくわかりますが、賃貸併用住宅は、賃貸の戸数が多く、建物規模が大きいほどメリットを享受できる傾向があります。

大まかに説明すると、
  • 小規模の場合は、ローン返済の足しになる程度の家賃収入が得られる可能性がある
  • 中規模だと、実質自己資金0円で自宅を建てられる可能性がある
  • 大規模になると、月々の家賃収入を多く得られる可能性がある
といったところでしょうか。

ここまでご説明して「わが家の場合はあてはまらないな」とか、「一部の好条件の土地に限った話じゃないか」と思った方もいらっしゃるでしょう。でも、決してそうではありません。
建物の規模としては、延床面積で40坪以上を確保できるのであれば、十分に賃貸併用住宅を検討する価値ありと考えてください。都市部に土地を所有している方のうち、かなりの方が対象になるのではないでしょうか。もちろん、駅に近い・交通の便がよいなど、利便性の高い土地であれば、賃貸併用住宅のメリットを享受できる可能性は高くなります。ぜひ、一度、気軽にご相談いただければと思います。
住宅地に建てるなら、小規模で戸建てのような外観の賃貸併用住宅プランにするという方法もおすすめです

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