3.サン・ミケーレ荘
サン・ミケーレ荘の内部(撮影:河村英和)
スウェーデンのヴィクトリア女王の主治医を務めた名医アクセル・ムントの邸宅で、カプリ特有の建築美とガーデニングを堪能できます。1896年、ムントが、聖ミカエルを奉った古い礼拝堂があった土地を購入し、地元の大工に、独自の注文をしながら建設させたこの別荘は、古代ローマ、初期キリスト教美術、アラブ風装飾をセンス良く織り交ぜた外観とインテリアにうっとりさせられます。
ここでのムントの生活の顛末は自伝小説『サン・ミケーレ物語』(1929年)に描かれ、当時は大ベストセラーになりました。邦訳含め各国語に翻訳されたものが館内に展示されています。ここの庭の一角にある東屋付近のバルコニーには、エジプトの方角を向いたスフィンクスの石像があり、そこからヴェスヴィオ火山を背景にする溜息がでるほど美しいナポリ湾の景色が望めます。
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■Villa San Michele(サン・ミケーレ荘)
開館時間:月によって異なるので、オフィシャルサイトを参考のこと(見学者のみ使用できるテラス・カフェも併設)
入館料:7ユーロ
住所:V.le Axel Munthe 34, 800 71 Anacapri
TEL:+39 081 8371401
アクセス:港マリーナグランデもしくはピアッツェッタ最寄りのバス停から、アナカプリ行きのバスで約15分、ヴィットリア広場で下車。そこからカポディモンテ通り、アクセル・ムント通りを経由して、徒歩約5分