じつは「青の洞窟」よりもお勧め!な、カプリ島の見どころ

terrazza in via tragra

トラガラ通りにある個人の高級ヴィラ(別荘)のテラス (撮影:河村英和)

イタリア人や外国人リゾート客にとって、カプリ島はむしろ「青の洞窟抜き」で滞在を楽しむほうがメジャーです。こんなに魅力あふれるセレブなカプリ島を、日本の団体ツアーでは「青の洞窟」しか見ないで足早に去ってゆくことが多いのですが、あまりにもったないどころか、じつはありえない話です。ここではカプリ市の中心、ウンベルト1世広場(通称「ピアッツェッタ」、以下ピアッツェッタと記述)から近い順に、絶対訪れるべき名所3つをご紹介します。

1と2はカプリ市内の徒歩圏内です。3は、別の市である「アナカプリ」にありますので、バスまたはタクシーの利用が必要となります。青の洞窟も アナカプリ市にあるので、個人で、青の洞窟をバスで乗り継ぎ「陸路で」訪れたときは、こちらも合わせて行くとよいでしょう。


1.アウグストゥスの庭園

Via Krupp

アウグストゥスの庭園からみたクルップ通り(撮影:河村英和)

かつてカプリ島が、古代ローマの皇帝アウグストゥスの別荘地だったことに由来して命名された庭園で、ここの立地と絶景のパノラマは、まるで天国ではないかと錯覚させられます。その直下に見える海の色は「青の洞窟」を思い起させるような独特の輝きを持つ鮮やかなブルーです。園内の階段を上り詰め、左手には「ファラリオーニの岩礁」が遠方に、右手の真下には、180度に蛇行してゆく稀有な遊歩道「クルップ通り」が見渡せます。

giardini di augusto

アウグストゥスの庭園内のマヨルカ焼きベンチ(撮影:河村英和)

このあまりに美しい道は、1902年、ドイツの鉄鋼王フリードリヒ・クルップが、滞在先の高級ホテル・クイシサーナと自分のヨットが停泊している港マリーナ・ピッコラを最短で結ぶために、私費でつくったもの。じつはこの庭園を整備したのも彼で、第一次大戦までは「クルップ庭園」と呼ばれていました。園内には様々な花が咲き乱れ、色鮮やかなマヨルカ焼きのベンチもあり、贅沢な時を過ごすことができます。

<DATA>
■Giardini di Augusto(アウグストゥスの庭園)
開園時間:9:00~19:30
入園料:1ユーロ(近年より夏季3月1日から11月15日までの期間が有料、それ以外は無料)
アクセス:港マリーナ・グランデからケーブルカーで5分で行ける中心の広場ピアッツェッタへ。そこからヴィットリオ・エマヌエーレ通り、フェデリコ・セレーナ通り、マテオッティ通りを経由して、徒歩約10分

2.トラガラ岬

Fraglioni

トラガラ岬からみえる「ファラリオーニの岩礁」(撮影:河村英和)

ここに到達するまで小道の両脇には、カプリがイタリア屈指の高級リゾートであることを証明する別荘(ヴィラ)が立ち並びます。その多くが19世紀末に外国人によって建てられたもので、白亜の外壁に古代ローマ的あるいはアラブ風の装飾を施したものです。トラガラ岬に到着すると、カプリのシンボル「ファラリオーニの岩礁」を目前に望めます。ファラリオーニは、カプリの観光プロモーション写真で必ず出てくる景勝で、現地では「青の洞窟」よりも有名です。 かつては多くの画家たちが、この岩礁を題材にカプリの風景画を描きました。

Punta Tragara

トラガラ岬のテラス、左の建物はホテル「プンタ・トラガラ」(撮影:河村英和)

現代のセレブたちはボートで近づいてゆきますが、徒歩ではトラガラ岬にある広場のテラスから望めます。この広場には、近年リニューアルして、5つ星+L(ラグジャリー)クラスとなった高級ホテル「プンタ・トラガラ」が建っています。もともとは、著名な建築家ル・コルビュジェの友人ヴィスマーラ(20世紀初頭にカプリの観光開発をしたミラノの技師)が設計した自邸でしたが、壁の記念碑にはル・コルビュジェの功績が謳われています。


<DATA>
Hotel Punta Tragara (ホテル・プンタ・トラガラ)
住所:Via Tragara, 57, Capri
TEL:(+39)081 837 0844
料金:540ユーロ~
アクセス:港マリーナ・グランデからケーブルカーで5分の中心の広場ピアッツェッタへ。そこからヴィットリオ・エマヌエーレ通り、カメレッレ通り、トラガラ通りを経由して、徒歩約20分