ベルギー/ブリュッセル

ブリュッセルの山の手と王宮周辺をまわる半日プラン(4ページ目)

ブリュッセルという都市名は聞いたことがあっても、いったいどこの首都か知らない人も多いのでは? 欧州のほぼ真ん中あたりに位置し、ベルギーの、そして今日EUの首都でもあるブリュッセルは、歴史的・文化的見所の宝庫。しかも、ほとんど歩いて回れるコンパクトさが、旅行者には大きな魅力。王宮と山の手周辺をご案内しましょう。

栗田 路子

執筆者:栗田 路子

ベルギーガイド

最高裁判所からルイーズ通りへ

(外装清掃中)

19世紀最大の建物、裁判所

王立美術館やサブロン教会の並ぶ道(Rue de Regence)の正面に見える巨大な建物は、ブリュッセルの裁判所。ガイドブックには普通「最高裁判所」とありますが、ブリュッセル市(人口約120万人)の地裁も高裁も家庭裁判所もここに集約されています。

19世紀ヨーロッパの建造物としては最大で、裁判所としては世界でも2番目に大きいとか。法の前で平等であることを示すために同じ黒い法衣を着た弁護士さんが、書類の山を抱えて足早に歩いてここに出入りする姿は、権威で威嚇しない謙虚さすら感じさせます。裁判所の丸天井の下まではいつでも入ることができるので、その重々しい雰囲気や美しい壁画を覗いてみてはいかが?

ブリュッセルで最も高い位置にあるため、天気の良い日には、裁判所前の展望台から、ブリュッセルを一望することができます。

はるか右手前方には、世界 で7番目に大きいブリュッセルのバリジカ教会堂、そして、1958年ブリュッセル万博のシンボルタワー「アトミウム」(ベルギー立国の礎となった鉄分子を1650億倍した構造物)も見えます。

ちょっぴり余談になりますが、ベルギーを代表するシュールリアリズムの画家ポール・デルヴォーは、子どもの頃、ロイヤル広場から裁判所までの道(Rue de la Regénce/Regentchapsstraat)に面した家に住んでいたことがあり、この道を通るトラム(路面電車)を眺め、母と手を繋いで乗ったものだったとか。彼が象徴的に描くトラムの原体験となったこの道には、今も市民の足としてブリュッセルで活躍するトラムが行きかいます。

 

ブランドショッピング向け

高級ブティックの並ぶ、ルイーズ周辺

裁判所正面を出て右側、エレベータとは反対方向向うと、高級店が並ぶルイーズ(Louise/Louiza)広場に出ます。ブリュッセルで、エルメスやプラダといった、国際的なブランド品のお買い物をするならここ。ワーテルロー通り、ルイーズ通りに沿って、高級ブランド店やしゃれたレストランがたくさんあるので、地元の人に交じってショッピングを楽しみましょう。ただし、閉店時間が早いのと、日曜祭日は休業なので、ご注意を。

さて、ぶらりと見て歩くブリュッセルの王宮と山の手周辺エリア、満喫できたでしょうか。下町編もあわせてどうぞ>>>ブリュッセルの下町をまわる半日プラン
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