バロックの巨匠、ルーベンスの邸宅が美術館に!

ルーベンスの邸宅が美術館に

ルーベンスの邸宅が美術館に

30年間を過ごした邸宅

30年間を過ごした邸宅

昔も今もアントワープの誇りであり続けるバロック絵画の巨匠ピーテル・パウル・ルーベンス。市の一等地にある彼の邸宅とアトリエが、美術館として一般公開されています。ここは宮廷画家となり活躍したイタリア滞在時代と最初の結婚の後、故郷のアントワープに戻ったルーベンスが1610年に購入した家。1640年に亡くなるまで生涯の住処としました。

 
自慢の彫刻コレクション

自慢の彫刻コレクション

家主が亡くなった後、邸宅は幾人かの人の手に渡ります。途中18世紀と19世紀に2度ほどアントワープ市が手に入れようと画策しますが、試みは失敗に。しかし1937年、3度目の正直で荒れ果てた邸宅を市が強引に購入することに成功。丁寧な修復作業を経て、ようやく現在の美しい姿を取り戻しました。世紀を越えた市の執念、恐るべし!

ルーベンスは芸術家として最高の栄誉を得た画家でありながら、同時に外交官としても活躍をしたパワフルな人物。交友関係も広かったため、自宅にゲストを招いては華やかな日々を送ったとされます。自宅を愛したルーベンスは、家の改築にも積極的。宮殿風の邸宅には、アトリエや彫刻コレクションを飾るバロック風の右翼を増築させました。またフランダース・イタリアルネサンス様式の中庭を臨むバロック風の柱廊は、ルーベンス本人が設計の腕を奮ったほど。

 

傑作を送り出したアトリエ

傑作を送り出したアトリエ

食堂や寝室、台所は親密な空気が流れ、貴族風の趣味の良い落ち着いた家具や調度品、日用品で満たされています。自慢のメザニン付き大アトリエは、彼の大半の作品が制作された重要な場所。弟子たちを上手に使いながら生涯に2千以上の作品を世に送り出しました。

館内は『楽園のアダムとイヴ』や、ルーベンスが“我が最良の弟子”と呼び交流を持ったアンソニー・ヴァン・ダイクの肖像画、また未完成であるがゆえに興味深い『イヴリーの戦いのアンリ4世』など、ルーベンス作品を10作品ほど所蔵。

 
53才の時の自画像

53才の時の自画像

中でもレンブラントと違いあまり自画像を残さなかった(生涯に4枚のみ)という貴重な彼の自画像は必見です。他にも彼の妻や友人たちがモデルとなった絵画の存在は、世紀の巨匠を400年の時を越えぐっと身近に感じさせてくれるものです。

<DATA>
Rubenshuis
住所:Wapper 9-11
TEL:+32 (0)3 201 15 55
開館時間:火~日曜10:00~17:00
入館料:6ユーロ、26歳以下は1ユーロ
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