ベルギー/ブリュッセル

グランプラスとブリュッセルの下町をまわる半日プラン(4ページ目)

ブリュッセルという都市名は聞いたことがあっても、いったいどこの首都か知らない人も多いのでは? 欧州のほぼ真ん中あたりに位置し、ベルギーの、そして今日EUの首都でもあるブリュッセルは、歴史的・文化的見所の宝庫。しかも、ほとんど歩いて回れるコンパクトさが、旅行者には大きな魅力。何はともあれ、ぶらりと見て回るブリュッセルの下町です。

栗田 路子

執筆者:栗田 路子

ベルギーガイド

マロール地区と蚤の市

とんがり屋根が目立つ

チャペル教会

マロール地区は、庶民の姿を描き続けた16世紀の画家ブリューゲルゆかりのブリュッセル本来の下町。毎日早朝から開催される蚤の市で知られます。一時 期、移民系の貧民層が多く住みつき、それ以前の庶民的風情がなくなり、風紀や治安が悪化していました。そこで、ここ10数年の間に、市が再開発を推し進め、かつての下町らしい活気を取り戻し、市民や観光客がそぞろ歩きを楽しむ地域となっています。

グランプラスから1.5kmほどの距離ですが、直線コースはやや判りにくいので、旅人コースとしては、小便小僧の角から坂を上り、大きな通りに着いたら、前方右手に見える教会の黒い尖った屋根を目指すとよいでしょう。これが、ブリューゲルの眠るチャペル教会(Eglise Notre Dame de la Chapelle/Kapellekerk)です。

 

ゴミか宝か、鑑定眼が求められる

手毬広場の蚤の市

この教会から、蚤の市が開かれる手毬広場(Place du jeu de Balle/Vossemplein)までの並行した二本の道(rue Blaes/Blaesstraatとrue Haute/Hoogstraat)沿いには、アンティークの家具や照明器具の店や、雑貨屋 さん、アクセサリーを売る店が密集。気取らない喫茶店やレストランも多くあり、暖かい季節の晴れた週末などは、多くの人出でごった返します。また、この界隈にも、アールヌーボの建築家達が残した興味深い建物(たとえば、今もそのまま使われている、巨匠オルタが設計した小学校など)がいくつか残っています。

蚤の市は欧州各地どこにもつきものですが、毎朝6時から1年中毎日開催はここだけとか。片方しかない長靴のようなガラクタから、掘り出し物のアンティーク・レースまで、何でもかんでも売っている玉石混交の蚤の市です。

高台通り(rue Haute/Hoogstraat)の中ほどには、ブリューゲル・スクウェア(Sq.Breughel-l’Ancien/Breughei-de-Oudesq.)と命名された広場があり、そのすぐ脇には、ブリューゲルが暮らした家が残っています。この広場には、れっきとした市の交通機関であるエレベータ(無料)があり、それを使えば、裁判所や高級ショッピングのできる山の手地域に簡単に昇ることができます。

.<DATA>
■Marché aux Puces, Quartier des Marolles マロール地区の蚤の市
住所:Place du jeu de Balle/Vossemplein
開催時間:毎朝6:00~14:00(週末は15:00まで)
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます