証券取引所から聖カトリーヌ広場
グランプラスからバター通り(rue au Beurre/Boterstraat)を、多くのチョコレート屋さん(ギャレー、ダルシ、レオニダスなど有名店がたくさん)を横目に進むと、証券取引所(Bourse/Beurs)があります。取引所は、2000年以降、隣国フランス、オランダと合併してEURONEXTとなり、現在この建物は使われていませんが、ブリュッセルの資産家・投資家が行き来した豊かさの片鱗が感じられます。重厚長大な建物の内装・外装には、「考える人」で有名な芸術家ロダンも関わったことがあるのだとか。兵役を免れようとしたロダンが、一時、職人として関わったのだそうです。界隈には、ル・シリオ(le Cirio)、ファルスタッフ(Falstaff)、グラン・カフェ(Le Grand Café)など、往年の資産家が愛用したカフェやレストランが今も残り、日本人でも知るような著名人が常連だったという逸話がたくさん残っています。そんなエピソード探しも楽しいかもしれません。
大きな通りを渡って、さらに進んだ一角は、今でこそ、新進デザイナーなどのブチックが立ち並び「ソーホー」のようなイメージをかもし出していますが、古くは 小さなセナ川が流れ、その流域に人々が住み着いてブリュッセルの基礎となった下町そのもの。証券取引所を背にして左側には、ベトナム・中華系のレストランが立ち並び、週末にかけて、聖ジェリー広場(St Gery/Sint-Goriks)を中心に大変な賑わいを見せます。
聖カトリーヌ教会広場(Place Ste Catherine/St-Katelijne-plein)や13世紀からの漁港の跡地があり、今でも、魚介類中心のレストランが立ち並びます。現存する2軒の魚屋さんでは、開店時間中、オイスターやムール貝を中心としたスタンド・バーが人気。地元の人々に交じって一杯いかがでしょう。