70歳以上の海外旅行保険の選び方は?
短期間の観光地での旅行であっても日本と様々な事情が異なる海外では無保険のままというのも心配です。70歳以上の海外旅行保険について基本的な考え方や保険の引受状況、加入先や注意事項などについてお話します。
海外旅行保険の年齢制限
被保険者の年齢が満15歳未満、あるいは契約者と被保険者が異なる場合などでは、病気や怪我の死亡保険金額は一般的に1000万円程度に設定されています。これは海外旅行保険に限った話ではありません。海外旅行保険の場合にはインターネット契約では高齢の人の年齢制限があるケースが多く、70歳以上になるとほとんど申し込みができません。
海外旅行保険は損害保険会社が取り扱う保険商品ですが、疾病の補償も付帯されています。疾病については高齢になるほど保険契約引受上の問題がでてきますが、これは一般の生命保険や医療保険と同様です。
怪我のみを補償する普通傷害保険でも、70歳以上になると損害保険会社によっては新規契約の引受をせず、継続契約のみとしているところもあります。今後、高齢者が増えるにしたがって、高齢者の保険の引受が大きな課題になってくるでしょう。
70歳以上の場合の海外旅行保険の選択
70歳以上の人は海外旅行保険の加入はどうすればいいかというと、店頭や窓口、保険代理店など対面で契約するルートであれば可能です。インターネットなどで契約する形態の場合も、郵送などだと可能なケースもあるので確認してみてください。海外旅行保険はパンフレットではセット販売になっていますが、70歳以上の人のプランは別に作られていることがあります。
そうした場合の保険金額は通常のプランよりやや低めに設定されています。
またクレジットカードに海外旅行保険が付帯するケースであれば、その利用を検討してみるのもいいでしょう。ただし、旅行代金のカード決済が必要だったり、保険金額が充分でないケースもあります。もしもの際の事故対応も含めて確認が必要です。
70歳以上の人は年齢制限以外で気をつけること
今までインターネットで海外旅行保険に加入してきたのに、70歳になったら気軽に加入できなくなります。インターネットで加入するように簡単に手続き完了とはいきません。出発日までの期日に余裕をもって海外旅行保険の加入手続きを進めるようにしてください。また、今回のテーマは「70歳以上の人の海外旅行保険」だったため、70歳以上という年齢制限がかかる場合の加入先などについてお話ししてきましたが、他にも注意点があります。
具体的には「持病の有無」です。
海外旅行保険の告知欄には、怪我や病気の治療・通院、投薬状況などを記入するところがあります。70歳以上の人だと治療中とまでいかなくても、何らかの投薬を受けているケースは比較的多いと思います。
期間31日までなら、持病があっても加入できる海外旅行保険も発売されています。70歳以上という年齢制限で手続きを面倒に感じる人もいるでしょうが、持病に関することはそれ以上に敏感になってください(保険金の支払いに関わってきます)。
割安な海外旅行保険も色々発売されていますが、持病などがある人は、こうしたことに対応できるのを前提に海外旅行保険選びをすることが必要です。
海外旅行保険に限った話だけではありませんが、色々な事項をよく確認して、渡航先で何かあってもお金の心配をせず、保険で対応できるように手続きして海外旅行を楽しんでください。
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