現代ベルギーを象徴するおもしろ博物館
さて、15世紀尽くめの古いものに飽きたら、現代ベルギーを象徴する2つのおもしろ博物館はいかがでしょう。歴史は苦手という方々も、きっと楽しく美味しい体験ができるでしょう。以下にご紹介する博物館は、比較的最近できたものですが、その建物は、ブルージュを代表する歴史的な建物の中に作られ、建物の保存にも一役かっているのです。フリッツ博物館
ブリュージュの中心から北へ250m。14世紀ジェノヴァ商館として用いられていたSaaihalleと呼ばれる由緒正しい建物の中に作られたのが、ベルギー人の誇り「フリッツ」博物館。ブルージュが当時、欧州の商取引の中心であったことを物語るように、このあたりには、ベニスやフィレンツェの商館も並び、大商人ヴァン・デル・ブルス家の館を取り囲んでいたとか。今日、英語以外の欧州言語では「証券取引所」を「ブルス」「ボルサ」などと呼ぶのですが、このブリュージュの名家がその語源とされています。さて、この歴史的な建物の中に展示されているのは、日本で『フライドポテト』と呼ばれる揚げポテト。英語では、『フレンチフライ』と呼ばれていますが、実はベルギーが発祥というのが、ベルギー人説。ベルギーでは、フリッツと呼ばれ、これを売る屋台がベルギー中いたるところに並び、フリッツ用の専用家電が、まるで日本でいう炊飯器のように、一家に一台必ずというほど備えられています。
たかが揚げ芋と馬鹿にすることなかれ。ベルギー人は、ジャガイモのタイプから、切り方、揚げ油の原料と精製の度合い、温度と揚げ方、そして、それにかけるソースまで、実にコダワルコダワル。ベルギー人の「美味しいフリッツへのウンチク」を心行くまで理解したら、お土産に美味しいフリッツを味合わせてくれます!
フリッツをモチーフとした驚くべきコレクションは、フリッツ連盟理事でもあるエディさんが生涯をかけて集めた数々。世界広しといえども、ベルギーならではの「テーマ博物館」としてお奨めです。
<DATA>
■Frietmuseum フリッツ博物館
住所:Vlamingstraat 33
開館時間:毎日 10:00~17:00
休館日:1月1日、1月7日~18日、12月24日、12月25日、12月31日
入場料:大人6ユーロ、65歳以上と学生5ユーロ、6~12歳4ユーロ、6歳未満無料
チョコレート博物館
フリッツ博物館を作ったエディさん・セドリックさんの兄弟が作った、「ベルギーグルメ」の真髄第二段は「チョコレートの博物館」。ここでは、チョコレートとカカオの歴史を学びながら、子供たちは遊ぶように、そして、大人も製造過程を実際に目の当たりにしながら、ベルギーチョコの美味しさを理解することができます。そして、もちろん、試食。チョコレート好きには、絶対のお奨めです。<DATA>
■Choco-Story チョコ・ストーリー
住所: Wijnzakstraat 2
開館時間:毎日 10:00~17:00
休館日:1月1日、1月7日~18日、12月24日、12月25日、12月31日
入場料:大人7ユーロ、65歳以上と学生6ユーロ、6~12歳4ユーロ、6歳未満無料
さて、充実したブルージュの旅、知性とお腹の両方を満足させられそうですか?