起業・会社設立のノウハウ

競合分析で自社の強みを際立たせよう

起業して成功できるかどうか。それを決めるのは、ズバリお客様です。そう。いくら自信満々のビジネスプランだとしても、ライバルの中で自社を選んでもらえなければ成功は叶わないのです。起業して成功する確率を高めるためには競合他社を分析しておくことが不可避です。今回は競合分析についてみていきましょう。

中野 裕哲

執筆者:中野 裕哲

起業・独立のノウハウガイド

起業して5年間事業を継続できる確率は半分とも言われます。起業とは、それほどまでに厳しい世界。先行するライバル達がウヨウヨといる世界に後から乗り込んで生き残るには、彼らと対等以上に渡り合っていくことが必要となるのです。生き残るために、起業する前から準備を万端にしておきましょう。競合するライバルの情報を集めること、自社と比較して分析すること、ビジネスモデルを磨くこと、この3つのステップが勝利を呼びます。今回は競合分析について解説します。

まずは競合調査を進めよう

市場で勝ち抜くには、競合他社をよく分析しておく必要があります

市場で勝ち抜くには、競合他社をよく分析しておく必要があります

ビジネスプランの方向性が固まってきたら、ターゲット客層からみて、自社が提供する商品・サービスが魅力的なものになっているかを客観的に検討してみることが必要です。そのためには、市場内でライバルとなる競合他社について情報を集め、自社と比較する作業を行います。まずは以下のような方法で、競合他社に関する情報を集めましょう。

  1. 先輩起業家、専門家などへのヒヤリング
  2. Webサイトでの情報収集
  3. サンプル品の購入、サービスの体験
  4. 問い合わせや資料請求
  5. 現地の視察、調査

■競合調査の方法については、「競合調査をしよう」をご覧ください。

競合分析表を作ろう

競合分析表で自社の強み、弱みをつかもう

競合分析表で自社の強み、弱みをつかもう

競合調査により情報を集めることができたら、それを競合分析表に落とし込んでいきましょう。比較する項目としては、ターゲット客層、ニーズ、商品・サービスの質、技術、価格、ブランド、販売方法、プロモーション、強みと弱み、資本金・規模、売上・数量、成功した要因などです。

自社と競合他社とで同じような項目もあれば、違う項目もあるかと思います。その違いに着目してみましょう。自社が優位に立てる項目を際立たせば、戦いを有利に進めることができるでしょう。逆に競合他社が優位に立つ項目があれば、どのようにカバーし改善するのかを検討する必要があります。この段階で、どれだけビジネスモデルの各要素をブラッシュアップできるかが勝負の分かれ目といえます。じっくりと検討することをオススメします。

大事なのは客観視すること

これから起業する人の心は不安定なものです。「起業してメシが食えるだろうか」と不安で頭の中がいっぱいになる人もいれば、「こんな素晴らしい企画が受け入れられないわけはない!」と鼻息荒く自信満々になる人もいます。

ただ、起業してみればわかることですが、起業して成功するのかしないのか、それを決めるのはお客様です。言い方を変えるなら、市場の中でお客様に選ばれなければ成功はありえないということです。この点を十分に客観視し、対策しておくことが起業成功への近道だといえるでしょう。

繰り返しになりますが、そのためにも競合調査、競合分析は非常に重要な起業準備です。時間と手間を惜しまずに取り組むことをオススメします。また、先輩経営者やその道の専門家に意見を聞いてみるという手もあります。とにかく大事なのは行動してみることです。

起業前にやっておくべきことを一冊の本にまとめました

著書の発売から1周年となりました。会社員の段階から起業準備をする際に、知っておくべきこと、やっておくべきことを一挙公開しています。準備のチェックリストとして活用できるようになっています。起業成功の確率をあげるためにもぜひご一読ください。



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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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