DTM・デジタルレコーディング/DTM・デジタルレコーディング新商品情報

2014 VOCALOID3製品最前線(2ページ目)

VOCALOID3が登場して2年ちょっと。でも勢いは増してきているようで、新製品も続々と登場しています。各社の歌声ライブラリやハードとのセットなど、ここ最近のVOCALOID新製品について、少し紹介してみたいと思います。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

スペインのVOCALOIDが日本語を歌う

MAIKA

スペインのVOCALOID、MAIKA

「VOCALOID=日本の文化」と思っている方も多いとは思いますが、海外初のVOCALOIDもいろいろある、というのをご存じですか? そもそも世界で最初にVOCALOID製品を出したのはイギリスのZero-G社。確かにエンジンはヤマハが開発したものですが、実際に商品化したのはイギリスだったんですね。

また、VOCALOIDはヤマハ単独で開発したわけではなく、スペインのバルセロナにあるPompeu Fabra大学との共同研究によって生まれたもの。そんなこともあってか、スペイン発のVOCALOID製品というのもあるのです。

そのスペインのVOCALOIDメーカーというのがVoctro Labs。同社は、これまでBruno、ClaraというVOCALOID3製品を出していましたが、12月18日、新たな女性VOCALOID3製品として、
●MAIKA
というものをリリースしました。
スペインのVOCALOIDなので、当然スペイン語で入力し、歌わせるものなのですが、同社が用意したフリーのツールを使うことにより、日本語を歌わせることも可能になっているのです。

この話、Twitter等でよくやりとりしている、だいすけPさんから教えてもらうとともに、Voctro Labsの方を紹介いただいた結果、そのMAIKAを入手することができました。

実際に使ってみると、インストーラ自体は日本で流通しているものとまったく同じであり日本語の画面にしたがって作業を進めていくことができます。しかし、ライブラリ自体がスペイン語なので、日本語の歌詞を入力しても受け付けてくれません。英語でもダメなんですね。とはいえ、スペイン語の知識はないので、そのままでは使えないのですが、

では、どうしたらいいのか?実は、まず初音ミクV3でもVY1でも、日本語のVOCALOIDで歌詞を入力し、その後、歌手をMAIKAに切り替えるのです。こうすることで、あらかじめ発音記号に変換することができるので、歌わせることができるのですが、日本語にあって、スペイン語にない発音というのが結構あるため、歯抜けな感じになってしまいます。

そこで、Voctro Labsが出しているJobPlugin「Jpn2Maika」をインストールして実行すると、見事日本語がスペイン語の発音に置き換えられ、MAIKAを歌わせることができるのです。いかにも外国人が日本語で歌っているという感じがするのが面白いところ。こんな歌声、歌い方を自分の作品に使ってみるというのも面白いと思いますよ。

このMAIKAはダウンロード購入が基本となっているし、日本のVOCALOID Storeでも取り扱っているので簡単に入手することが可能ですよ。ちなみに、VOCALOID Storeでの価格は13,860円となっています。


【関連記事】
スペインの新ボカロ“MAIKA”が日本語を歌うぞ!

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます