マンション管理士試験/マンション管理士とは・仕事内容

マンション管理士の給与・年収水準

他の士業資格に比べて独立開業の割合が低いと言われるマンション管理士。公開された統計データは存在しませんが、資格保有者の就職事情や独立開業した場合の年収水準についてまとめてみました。

村上 智史

執筆者:村上 智史

マンション管理士ガイド

プレゼンシーン

目標は独立開業

数ある国家試験の中でも、難関の部類に入るマンション管理士試験ですが、この資格を実際に仕事で活用する人の割合は、残念ながらまだかなり少数にとどまっているのが現実です。

資格取得の成果は、最終的には給与や年収水準にどう反映されるかで測ることになりますが、マンション管理士は一体いくら稼げるのか?今回は、この誰もが知りたいテーマについてご案内します。

就職する場合

マンション管理士に対する求人ニーズがある業界としてはマンション管理コンサルタント会社(NPO法人を含む)のほか、管理会社やマンションデベロッパーなどが考えられます。

ただ、コンサルタント会社はまだ数が少ないのが現状です。したがって、管理組合の運営などの実務経験がない場合に、将来の独立開業に備えて、管理会社等に暫定的に席を置くことも、選択肢として十分あり得ます。

年収水準は、当然ながら就職先の規模や業績等によって異なりますが、概ね400~700万円程度の範囲におさまると推定されます。

独立開業の割合は?

マンション管理士の登録者数は、約2万人にのぼります。弁護士、会計士、税理士など他の有名士業資格と異なり、マンション管理士の制度は発足してまだ10数年と歴史が浅く、社会的な認知度も低いため、開業率も低いようです。

日本マンション管理士連合会(日管連)には、全国50団体のマンション管理士会が会員となっており、約2千名のマンション管理士が所属しています。したがって、マンション管理士の加入率は10%程度と推定されます。

一方、あるマンション管理士会のアンケート調査の結果によれば、所属会員のうち、独立開業している管理士は全体の4%だったようです。

以上から、独立開業している管理士は、登録者2万人の0.4%にあたる80人程度と推定できます。何と、全国で100人もいない計算になります。

次頁では、独立開業した場合のビジネスモデルと損益分岐点についてご案内します。

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