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新たなる伝説の予感 RENDOの靴 前編(3ページ目)

昨年末、浅草駅からちょっと離れたところに、近年の日本の紳士靴の進化を象徴するブランドの直営店がオープンしました。その名はRENDO。前編では各モデルや履き心地について、早速レポートします!

飯野 高広

執筆者:飯野 高広

靴ガイド

側面と甲周りの押さえが秀逸!

無駄な皺が出ない!

試着してみて個人的に一番好きなフィット感を得られたのは、この外羽根式プレーントウです。土踏まず部や二の甲より後ろを自然に、しかししっかりとホールドしてくれます。特に側面の押さえが絶妙! これまでの日本の紳士靴では滅多に味わえなかった感触です。

ドレスシューズの王道的な顔立ちが好印象のRENDOの靴。実際の履き心地は? と言うことで早速試着させていただきました。まずは内羽根式のパンチドキャップトウから履かせていただいたのですが…… ほうほう、特にかかとから甲にかけての側面、すなわち左右方向にかけての押さえがしっかりとしつつもキツ過ぎず緩過ぎず、丁度良い塩梅なのが特徴です。靴に足の土踏まずが何の違和感もなく乗り、従来の日本の紳士靴の「隠れた弱点」であり飯野も実は結構泣かされて来たトップライン=履き口の線も自然で、一般の方より若干低目の位置にある私のくるぶしであっても全く干渉しません。

かつての甲高幅広のイメージが完全に崩壊した今日の日本人男性の足型に合わせ、全体的な細さは一般的なイギリス靴のEとDの間、日本のJIS換算だとD相当だと思います。ただ無理に尖らせたような造形のトウシェイプではないので、足の指を左右方向では不自然な圧迫を感じることなく、上下方向には適度に動かすことが可能で、要は指を使って歩けることを存分に実感できるのも大きな魅力です。その一方でボールジョイントから二の甲にかけてはパシッとホールドされるので、靴の中で足が泳ぐこともなく、なおさら指が上手く動かせる訳です。
サイドエラスティックシューズ

RENDOのサイドエラスティックシューズです。両サイドにあるゴムを裏打ちするスリットパーツの曲線が、何気なくも非常にかっこいい! 他のモデルと木型は同一ながら、このモデルは甲が高めの方に向いているかも? アッパー:黒・焦げ茶。ソール:レザーのみ。サイズ:6~9.5。税込み価格3万9900円(RENDO TEL:03-6802-3825)

今のところどのモデルも同じ木型を用いていることもあり、やや甲高な人にはサイドエラスティックが、より柔軟なフィット感を重視する方には外羽根式のプレーントウがお勧めと言えるかも。ただ、いずれの靴の場合も履いていて、アッパーの革に変な余り皺や突起は生じません。木型の設計が優れているのみならず、型紙との相性も良い何よりもの証拠! 双方を吉見氏が一括して作製しているので当然と言えば当然の強みで、何度も書きますがとにかく見た目も履き心地もバランスの良い靴ですよ。

で、この「バランスの良さ」については実は見えないところにも秘密があるのですが、それは後編でご紹介!

【店舗紹介】
RENDO
住所:東京都台東区浅草7-5-5
アクセス:東京メトロ銀座線浅草駅より徒歩13分
TEL:03-6802-3825
営業時間:12:00~20:00
定休日:日曜日・祝日
HP:RENDO SHOE and REPAIR
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