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新たなる伝説の予感 RENDOの靴 前編(2ページ目)

昨年末、浅草駅からちょっと離れたところに、近年の日本の紳士靴の進化を象徴するブランドの直営店がオープンしました。その名はRENDO。前編では各モデルや履き心地について、早速レポートします!

飯野 高広

執筆者:飯野 高広

靴ガイド

企画から仕上げまで、全て東京。もちろん販売も!

内羽根式ストレートチップ

RENDOの内羽根式ストレートチップです。普遍的かつ端正な顔立ちなので、身嗜みを重んじるビジネスマンの方なら何足でも持っていたくなる筈。そしてそれを無理なく実現できる価格も魅力です。アッパー:黒のみ。ソール:レザー・ダイナイトラバー。サイズ:6~9.5。税込み価格3万9900円(RENDO TEL:03-6802-3825)

銀座線の駅から数分歩くだけで靴の部材を卸売りするお店が何軒か見えて来る、日本の靴作りの中心地であり続ける東京が誇る下町・浅草。今回ご紹介するRENDOの靴も、店舗のみならず製造もこの浅草で高い技術力を誇るファクトリーで行われる、正真正銘のメード・イン・東京です。靴の設計に始まりデザイン、製造、販売、そして修理までこの浅草で行われる訳で、このRENDOと言うブランド名も、そう言った様々な人が密接に「連動」することで漸く一足の靴が完成することを、より多くの人に伝えたいとの思いで付けたのだそうです。

ブランドを立ち上げた吉見鉄平氏は、まだ30代半ばながらこの浅草で長年靴作りに関わって来た経験の持ち主です。前出のファクトリーで型紙(パターン)を製作するパターンナーとしてキャリアを積んだ後に独立し、これまで主にセレクトショップのオリジナルシューズの企画や設計に数多く携わってきた、言わば縁の下の大立役者。それと同時に、履き心地を大きく左右すると共に型紙とも切っても切れない縁にある木型の設計をより深く理解すべく、著名な誂え靴=ビスポークの靴職人に師事するなど研鑽を積み重ね、自らのブランドへの準備を一歩一歩進めて来ました。

誂え靴の分野ではともかくとして、分業化が進む日本の既製靴の業界で、吉見氏のように木型と型紙の双方をゼロから設計できる人材は、実はそう多くはいません。既製靴の木型は一般的にはその専門業者に設計を全て外注するのが通例ですが、彼はこれまでの経験で得た技術を活かし、RENDOの靴は型紙のみならず木型も自らの手で設計したものを用いています。第一印象の「バランスの良さ」「纏まりの良さ」は、恐らくこれに起因しているのでしょう。スタートに際しては、外羽根式プレーントウ、内羽根式のストレートチップとパンチドキャップトウ、そしてサイドエラスティックシューズの基本にして永遠の4つのモデルを用意してくれましたが、どの靴もファッション以上に「身嗜み」と言う表現の方がピッタリとはまる、凛とした印象の靴です。
内羽根式パンチドキャップトウ

RENDOの内羽根式パンチドキャップトウです。トウキャップだけでなく鳩目廻りにも異なる大きさのブローギングを施してあるのが特徴。上のストレートチップとはまた一味違う、華やかな雰囲気です。アッパー:黒・焦げ茶。ソール:レザー・ダイナイトラバー。サイズ:6~9.5。税込み価格3万9900円(RENDO TEL:03-6802-3825)

では、実際に履くとどうなのか? は次のページで!
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