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森山開次『HAGOROMO』インタビュー!

2月に開幕を迎える『ARCHITANZ 2014』で、羽衣をテーマにした最新作『HAGOROMO』を披露する森山開次さん。能楽師の津村禮次郎氏とタッグを組み、古典とコンテンポラリーの饗宴のもと、新たな世界を描きます。ここでは、上演を間近に控えた森山さんにインタビュー! 作品の経緯と創作の様子をお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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森山さんは文化庁文化交流使として2013年10月よりバリで活動されていましたね。文化交流使が担う役割、その目的とは? また、本作『HAGOROMO』はバリで一部創作されたとのことですが、現地のテイストはどのような形で反映される予定ですか?

森山>文化交流使とは、日本のアーティストが海外で文化交流することを目的に、平成15年にできた制度です。僕は平成25年度の文化交流使として、インドネシアのバリ、ジャカルタ、ベトナムのハノイ、ホーチミン、シンガポールで活動しました。活動内容はほぼ交流使各自に任されており、年月を重ねていく過程で交流使によるネットワークが形成され、アーティスト同士の交流ができるようになればという目的もあるようです。

今回上演する『HAGOROMO』には、バリのアーティストを招聘し、ガムランを演奏してもらいます。それは、文化交流使としてやってきたことを何らかの形で発展させることができたら、という想いから。現地からアーティストを呼んで作品を発表できるのはとても嬉しいし、ネットワークをつなげていけたらと思っています。

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『Shakkyou』(C)Ryo Shirai


 “羽衣”をテーマにしようと考えたきっかけ、着目した経緯をお聞かせください。

森山>今回の作品のベースに、2013年に佐渡の薪能で上演した『HAGOROMO』があります。ここ数年毎年夏に佐渡薪能で作品を上演してきましたが、そもそも僕が佐渡に行くようになったのは、津村禮次郎先生の存在があったから。先生は佐渡薪能の活動を先代の頃から脈々と続けていらして、僕も前からずっと観たいと思っていたんです。たまたま親戚が佐渡にいたので、会いに行くのも兼ね、津村先生が公演される時期に合わせ2008年に佐渡へ行ったんです。その翌年、君も出てみないかと言われ、参加させていただいたのが始まりでした。

2013年夏の薪能に際して、演目は何にしようかと話していたら、津村先生が『羽衣』をやられると聞いて。『羽衣』はとても有名な作品でもあり、僕もいつかやってみたいと思っていたので、じゃあ能と僕の作品をひとつの公演で同時にやったらどうだろう、能の『羽衣』と比較して観てもらおうということで創作したのが『HAGOROMO』でした。

佐渡薪能で上演した『HAGOROMO』は邦楽の演奏で踊りましたが、今回はデワ・アリットさんというバリのガムランアーティストの演奏で上演します。いろいろ調べていく内に、東南アジアや中国、インドにも羽衣の天女伝説のような物語があることを知りました。例えばインドネシアのボロブドゥール遺跡には『マノハラ物語』という天女の話が刻まれていたりと、少しずつ内容は変わりながらも、似たような話が分布しているんです。日本にも、各地に羽衣を題材にしたいろんな昔話がありとても興味深いなと思って、じゃあ『羽衣』を訪問先のアーティストと一緒につくったら面白いのではと考えたんです。

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『HAGOROMO』 佐渡公演



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