企業のIT活用/IT経営の基礎知識

「バイト・テロ」や情報漏えいが発生した時の対処法(2ページ目)

万が一、SNSが引き金となって「バイト・テロ」や個人情報漏えいが発生した(発生しそうな)場合の対処法について、少ない人員体制でも実行可能な火種の早期発見対策から具体的な対処プロセス、情報公開のポイントなどをご紹介します。社内に情報共有体制が構築されていれば、万が一のときにも効果的。前回お伝えした「バイト・テロ」対策を実施すると同時に、SNSのリスクも考慮した社内体制の整備を、今から進めておきましょう。

長谷川 渉

執筆者:長谷川 渉

企業のIT活用ガイド


具体的な対応プロセスとは?

万が一、自社の関係者による軽はずみでネガティブな投稿や情報漏えい行為を発見した場合は、まずは速やかに本人と掲載元サイトの管理者へデータの削除依頼をします。

対応が早ければ早いほど、自然鎮火の方向に向かう確率も高まります。

同時に、次の対応の準備も進めておきましょう。この段階で法律の専門家にも相談しておきたいところです。

ネガティブなコメントが一向に減らない場合は、今度はできるだけ速やかに、謝罪とともに事実の調査結果や再発防止の具体的施策、相談窓口の開設情報を対外的に提示し、信頼の回復に努めなければならないからです。

ポイントは、SNSが原因となって起こった「バイト・テロ」や情報漏えいに対処するケースでは、こうした情報を発信する際にもSNSを活用すること。あっという間に炎上するSNSの伝達スピードと拡散力を、逆に鎮火活動にも利用するのです。

複数のメディアを連携させて情報を公開

複数のメディアを連携させて情報を公開

具体的には、自社のホームページ上で正式な情報公開・謝罪を行ったうえで、Twitterの公式アカウントからホームページへのリンクを張ったり、Facebookの企業ページにも同様の内容やホームページへのリンクを掲載したりといった形になります。

自社のホームページに情報や謝罪を公開しただけでは、なかなか広く早く伝わらないですし、SNS上だけの情報発信では信頼性や信憑性に欠けるため、メディアミックス型で情報伝達を図りましょう。

次ページ:「信用できない」という印象を与えてしまう前に……
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