6ヶ月最低300時間の学習で、合格を目指す!
テキスト類がそろえば、実際に勉強し始めることになります。そこで、気になるのがどれくらい勉強すれば良いのか、どのように勉強すれば良いのか、ということでしょう。人によって異なりますが、はじめて法律を学ぶ方の合格に必要な勉強時間は約300~500時間程度です。1日2時間の学習で6ヶ月間です。勉強する方法は、以下の順がおすすめです。
1.テキストを読む
2.単元ごとに問題演習を解く
3.苦手なところをノートにまとめる
テキストを読むときの注意点は、一気に最後まで読まないことです。単元ごとに読み終え、すぐに過去問を解いてください。過去問の解説を読んでも理解できないところは再度テキスに戻り、必要に応じて余白に書き込みましょう。同様に、過去問を解く際も、一気に全部をやらずに、単元ごとに3回繰り返して解くようにしましょう(問題を覚えてしまうくらいがベストです)。
苦手なところ、理解できないところは、ノートにまとめると効果的です。まとめるときは、チャートにすると頭の中が整理されます。要件と効果をチャートでまとめます。
また、学ぶ順番としては、以下の順をおすすめします。
1.権利関係(民法)
2.宅建業法
3.法令上の制限・税法その他
権利関係(民法など)における最近の出題は、判例からの出題が多くなっています。昔は、法律の条文をそのまま抜き書きしたような簡単なものもありましたが、今は、実際にあった事件について裁判所がどのような結論を出したのかという内容(判例)が問題となっています。これは、ある程度、法解釈能力(リーガルマインドともいいます)を身につけなければ答えが導き出せないので、最低でも2~3ヶ月は勉強しなければなりません。ですから、権利関係からはじめるのが時間的にベターです。
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次に、宅建業法を勉強しましょう。宅建業法の出題の半数を占める「業務に関する知識」は、民法の特別法的な役割があります。民法では○○とあるけど、不動産会社さんが関わってきた場合は宅建業法が使われて△△になる、というような関係を特別法といったりします。クーリング・オフや手付に関する規定がその典型です。ですから、先に権利関係を学んだほうが宅建業法を学習しながら権利関係を復習できます。
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最後に、法令上の制限や税法を勉強しましょう。法令上の制限は取引士になった後の職務の中心となる重要事項説明書面の記載事項の中心となります。とても重要な内容となりますが、試験勉強としては他の法令に比べて暗記が多くなります。ですから、法令上の制限や税法は直前期に一気に暗記するのがおすすめです。
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宅建試験直前期の学習は弱点をなくすこと!
一通り学習が終われば、直前期の学習に入ります。宅建試験は、試験直前期にどれだけ効率よく学習ができるかによって合否が分かれます。直前期の学習は以下の順をおすすめします。
1.模擬試験で弱点発見
2.弱点克服ノートを作る
3.曖昧な知識をなくす
まず、宅建本試験1ヶ月前くらいには模擬試験に入れるようにしましょう。模擬試験は実力テストではありません。弱点発見テストと思ってください。試験直前期に自分が苦手な分野を知り、そこを重点的に復習しましょう。
次に、過去問や模擬試験の演習で、3回連続で間違えている問題をピックアップして、ノートにまとめましょう。パソコンで打ち込んでデータ化するのもよいでしょう。おそらく試験1ヶ月前ならば、30~50個くらいの問題(選択肢)が3回連続で間違えた問題になっていると思います。それをノートに書き写して、試験会場にも持って行き、最後の最後まで目を通すものにします。
最後に、特に宅建業法と法令上の制限・税の分野に言えることですが、曖昧な知識をなくしましょう。これは勉強好きな方が陥りやすい罠なのですが、次から次へと新しいテキストや問題集を入手して知識を広げるあまり、それぞれの知識が曖昧になってしまい不合格となることがあります。択一試験(正しいものを一つ選ぶというような試験)では、100の曖昧な知識よりも、1つの正確な知識のほうが役立ちます。正確な知識がなければ、1つしかない正解肢を見つけることができないからです。
最後にもう一度、独学で宅建試験に合格するポイントをまとめます。
1.法律用語を丁寧に意識して覚える
2.短期間で絶対に合格するとの強い意志を持つ
3.自分にあったテキストと過去問の解き方を会得しよう
4.6ヶ月で最低300時間の学習を行おう
5.試験直前期の学習では弱点克服がキーワード
いかがでしょうか?これから勉強をはじめる方も、何度目かの挑戦になる方も参考にしていただき、効果的な勉強で短期間での宅建合格を目指しましょう!