宅建試験に出てくる法律用語は日本語ではないと心得よ!
いきなり何を言うのかっ!と思ったことでしょう。もちろん、法律は日本語で書かれています。ただ、法律用語という厄介なものが混ざっていて、普通の文章を理解するときのような読み方はできません。たとえば、「善意」「悪意」という法律用語があります。普通は良い・悪いという評価の意味で使われますが、法律用語では「知らない」「知っている」という評価とは無関係な心理的状態を意味します。
宅建試験で頻出の民法94条を例に少し説明します。
民法94条は1項と2項の2つのパートから構成されています。1項は「相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする」と定め、2項は「前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない」と定めています。
これは、借金返済に困った人が財産を隠す目的で知人と結託して、不動産などをその知人に売ったことにしておくように偽装した場合は無効だけれども、その知人名義に偽装した不動産などをその知人のものと信じて(財産隠しで偽装された売買契約だったことを知らずに)購入したような第三者(善意の第三者)には、無効だから返してくれと主張できませんという場面で使われる条文です。
法律用語を知らないと、そんな風には理解しませんよね。その他にも、大量に法律用語が存在するので、はじめのうちは丁寧に一つずつ法律用語を調べながら学習するようにしましょう。
初学者向けに作られた宅建受験用のテキストの場合、難しい法律用語については解説がされています。テキストを読んでもよくわからない言葉が出てきて気になる方は、法律用語辞典を一冊、家に置いておくのもよいかもしれません。
スタンダードな法律用語辞典です。
豆知識的なことも書かれており初学者向けの用語辞典です。
短期間で合格することを肝に銘じよう!
そんなことはわかっているよっ!と思ったことでしょう。では実際に1年間でいくつくらいの法令が改正されたり作られたりしているか、ご存知でしょうか?年度によって異なりますが、おおよそ100~200くらいの法令が毎年改正されています。そして、宅建試験に出題される法令もほぼ毎年部分的に改正されています。改正されるということは、それまでの法律の内容では何か問題があったということなので、これから取引士になろうとする人は当然知らなければならないことです。したがって、改正されたところはすぐに宅建試験に出題されます。
長く受験勉強をしていると、初年度に暗記した内容が法改正によってどんどん変わっていくことになり、暗記が強いられる宅建試験では、受験者にとってかなり過酷な状況となっていきます。ですから、絶対に次の宅建試験で合格するんだ!という強い意志が必要です。
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