浅草新春歌舞伎の良さ
さて浅草新春歌舞伎の良さとはなんでしょうか。ふたつ特色があります。1)若手が生き生き
浅草新春歌舞伎は、昭和55年の第1回公演から約30年間、若手の活躍の場として、親しまれています。大御所は出ないけれども、若手が生き生きと演じていてとても気持ちがいいのです。
まだまだ脇役しかもらえない時期に重要な役を演じることで自らの役者としての引き出しが増え、成長する。そういう意味のある舞台なのです。
2017年も、今のりにのっている若手俳優たち、尾上松也、坂東巳之助、中村隼人、中村壱太郎らが登場します。彼らは、今後の歌舞伎界をしょって立つパワフルな若手たちです。
2)お年玉あり
浅草新春歌舞伎では、恒例のお年玉があります。お年玉といってもお金をもらえるわけではありません。若手俳優の口上があるのです。
口上とは舞台の上から俳優が挨拶をすることです。「あけましておめでとうございまする!」の挨拶も晴れやかで、場はパッと盛り上がります。
そのときに応じて口上の内容も変わりますが、演目のあらすじ、見所を親しみをこめて話してくれるので、演目もずっとわかりやすく観ることができます。これは、歌舞伎座などではみられない浅草新春歌舞伎のみの演出。内容は、直前や当日にならないとわからないそう。本当に楽しみなお年玉ですね。
通常歌舞伎座以外の劇場では、席での飲食はできませんが、浅草公会堂では新春歌舞伎のみ、館内でお弁当も多く売られており、座席で食べる人も多いようです。汚さないように気をつけながら、お弁当を楽しむのもいいですね。
歌舞伎を見終わったら正面出口から右横へ、伝法院通りを通って出店をからかいながら浅草寺にお参りに行けば、楽しい一日の思い出として心に残ることでしょう。
伝法院通りにはお店がたくさん並ぶ
宝蔵門は942年に建立。現在のものは昭和39年に完成したもの。すぐ近くなのでぜひ訪れたい
五重の塔と本堂。反対側に目を向ければ、スカイツリーが一望できる
新春浅草歌舞伎公式サイト